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2009年06月26日

コニサーズクラブ(09/5/24)「ロイヤルロッホナガー」

ロイヤルロッホナガー(090524)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2009.5.24 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ロイヤルロッホナガー」である。

 マイナーな蒸留所というわけではないが、オフィシャルボトルとレアモルトシリーズ以外お目にかかったことが無く、ある意味マイナーなモルトといえよう。
 もちろん、ハウススタイルなど頭の中に出来上がっているはずもなく、蒸留所を絞り込んでいっても名前を出すことは出来なかった。
 今回あらためてテイスティングして、樽由来の深い香りのモルトが多く、まだまだ素晴らしいモルトがセラーには寝かされているだろうと推測できる。もっと多種のモルトをリリースしてもらいたいものだ。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.103.7 1969-2001 31年 53.6% ***

(香り) きわめてエステリー、有機溶剤の香り。フルーティー、しかも濃い、ミントの香りも感じられ重たくならない。しだいに素晴らしくエレガントになる。

(味)  口に含むとウッディな味わいが広がる。樽の香りが素晴らしい。ややドライに感じる時もある。しばらくすればバニラも味わうことができる。


*** [No.2] ディアジオ レアモルト ロイヤルロッホナガー 1974 bottle no.2636 30年 56.2% ***

(香り) トップノートはエステリー、ややヌカっぽいところもある。わずかに荒さとアルコール感がある。しだいに熟成香が開いてくる、黒糖のような深い香りを伴って。

(味)  以外にドライである。フルーツの味わい。見え隠れするウッディな味わいが心地よい。


*** [No.3] ダンカンテイラー ピアレス ロイヤルロッホナガー オーク 1986-2009 cask no.942 100/116 22年 56.4% ***

(香り) ツンとシャープな香り。次にミント系の香りが立ってくる。やや穀物っぽい香りがする時がある。
 時間とともにエレガントに変わり、奥には古い樽の香りが感じられるようになる、もちろん良い意味でのものだ。

(味)  古い樽香が素晴らしい。シャープでドライ、アルコール感がやや強い。軽くピートが感じられる。加水でフルーティーに変わってくる。


*** [No.4] シグナトリー ロイヤルロッホナガー リフィルシェリー cask no.427 20/640 1991-2007 16年 58.3% ***

(香り) 香りの立ちが遅い。ややヌカの香りがする。砂糖水の香り、やや薄っぺらい印象。熟成が足りないことに由来する甘みが感じられる。

(味)  シャープでドライ。アルコール感が強く、やや熟成不足。


*** [No.5] ブラッカダー ロウカスク ロイヤルロッホナガー 220/260 1977-2005 28年 58.5% ***

(香り) エステリーでスウィート。たくさんのフルーツが現れる、ウッディーな樽香も素晴らしい。シェリー樽由来の香りも感じられる。

(味)  アルコール感が強い。フルーティー、さまざまなケーキの甘い含み香が現れるが、フィニッシュはドライで甘さを引きずらない。しばらくすれば素晴らしい樽香が感じられるようになる。




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2009年05月23日

コニサーズクラブ(09/4/26)テーマ「カリラ」

カリラ(090426)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2009.4.26 スタンドバーにて


 今月のお題は、「カリラ」である。

 カリラ、いわずと知れたアイラモルトのビッグネームだ。会においても何度となく登場している蒸留所である。

 今回は長熟でピートは弱くなるかがテーマであったが、半分正解で半分不正解といったところか。
 香りのメモをみるとピートの文字は一回しか出てこない、がしかし味には明らかにピートの文字が個性として記されている。
 ピートを焚いたモルトでも熟成を経れば、ピート一色といった個性では無く、樽香、フルーティーさ、エレガントな香りな複雑さがあらわれ、味わい深いモルトに仕上がることを再認識した。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] カリラ アンピーテッド 8年(オフィシャルボトル)59.8% ***

(香り) トップノートはフルーティー、ミントの香りも。香りの立ちは遅い。しだいにいがいがした香りが出てくる。軽い酸味とハーブ、奥には甘い香りも。

(味)  軽いピート。うまみ成分を感じる。熟成由来の苦味を感じる時もある。


*** [No.2] ダンカンテイラー カリラ 1989-2204 bottle no.199 54.4% ***

(香り) フルーティーで色彩感豊かな香り、酸味が心地よい。しだいにバニラ香が強くなる。非常にエレガントな印象。

(味)  味もエレガントである。ピートは強く感じるが、酸味と甘みがあり味わい深い。ピートは強いが、ピートだけに支配されないモルトといえよう。


*** [No.3] ブラッドノック蒸留所 会員限定ボトル カリラ ホッグスヘッド 1983-2008 bottle no.4809 149/253 24年 54.3% ***

(香り) トップノートは軽くヌカの香り、次にピートを感じる。すぐにヌカは消え去り、ミント系の上品な香りに変化してくる。

(味)  中程度のピート、極めてシャープなピートだ。ピートだけの個性ではなく、フルーティーな味わいも素晴らしい。


*** [No.4] シグナトリー カリラ ホッグスヘッド cask no.04/795 93/243 1979-2005 25年 58.4% ***

(香り) 軽いヌカの香り。まったりと濃い香りで深みを感じる。やや重い印象ではある。

(味)  中程度のピート。ピリピリと刺す、アルコール感が強い。


*** [No.5] キングスバリー カリラ バーボンカスク cask no. 12618 1974-1998  23年 60% ***

(香り) ヌカっぽいトップノート。しだいにフルーツ香が強くなり、トロピカルフルーツがたくさん現れる。

(味)  味はピートが支配する。心地よい酸味がバランスしている。ややピリピリ感があり若さと感じるときがある。



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2009年05月05日

ソサエティの名古屋試飲会復活!

春の試飲会は飛ばされてしまいましたが、会場を久しぶりにBAR BARNSに戻して、6月14日に開催されることになったようです。うれしいニュースでしたが、これからもBARNSで続けてもらうよう、出席して強く要請しておこうと思います。

そういえば今日の中日新聞、生活欄にBARNSのマスター平井さんが登場していました。サントリー・トリス・ウイスキーの80年代のボトルが置いてあり、オールドファンが飲んでいくとか。私の場合トリスに思い入れはないのですが、ちょっと上の世代にとっては本当に懐かしいウイスキーなんでしょうね。  

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2009年04月27日

コニサーズクラブ(09/3/22)テーマ「スキャパ」

スキャパ(090322)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。


 今月のお題は、「スキャパ」である。

 オークニー島の蒸留所といえばハイランドパークがあまりにも有名であるが、それに隠れてもう一箇所スキャパ蒸留所がある。
スパイシーかつドライな印象のモルトと記憶していたが、今回の5本もそんな印象であった。

 特に特徴という特徴がないモルトではあったが、出来自体は悪くない。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] スコッチモルトセールス スキャパ 1989 18年 54.2% ***

(香り) トップノートはエレガントでドライ。すぐさまフルーティーな香りが立ってくる、爽やかなフルーツだ。軽くミントも香る。
 しだいに香りはまったりとして濃厚に変化してくる。熟成由来のキャラメル香が素晴らしい。

(味)  まずウッディな熟成感が広がる。ドライではあるがじっくりと向き合ってほしいモルトだ、時間とともに味の数が増えてくるのだから。


*** [No.2] マキロップチョイス スキャパ 1989-2204 bottle no.199 54.4% ***

(香り) ややくさみのあるトップノート、しかしそれはすぐに消えていく。しだいにベリー系のフルーツが香り、さらにババナの香りも。その香りは時間とともに濃く甘く変化していく。

(味)  ややアルコール感が強い、ドライ。にがみやピリピリ感があるが、邪魔になるほどでもない。


*** [No.3] ダンカンテイラー スキャパ オーク 1977-2006 cask no.2832 95/186 28年 59.4% ***

(香り) トップノートは灰臭い香り。ドライで水っぽい、しだいに酸味とともに繊細で上品に変化していく。わずかにアルコール感がある。

(味)  ドライではあるがフルーティー。甘いふくみ香もある。やや味の数が少ない。


*** [No.4] エイカーダイグ スキャパ 1989-2004 60% ***

(香り) 軽い香り、わずかに臭みがある。しだいに酸味とともに、まったりとふくよかな香りとなる。

(味)  花のようなふくみ香。ドライでややアルコール感が強い。やや硬く、あと少しの熟成が必要。


*** [No.5] チーフテインズ スキャパ シェリーカスク 1982-2005 cask no.550 22年 57.9% ***

(香り) こってりとした印象。シェリー樽由来の香り、硫黄の香りがあるが嫌味にならないぎりぎりのものだ。しだいに甘みと酸味が強くなる。

(味)  ピリピリとスパイシーな個性。味にシェリーの嫌味は無い、リフィルシェリー樽熟成か。香りに較べると味の数は少ない。



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2009年03月21日

コニサーズクラブ(09/2/28)テーマ「ノースポート」

ノースポート(090228)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。


 今月のお題は、「ノースポート」である。

 東ハイランドの蒸留所のひとつであり、もちろん閉鎖蒸留所である。東ハイランドのモルトといえば、これといった特徴がなくハウススタイルも曖昧な印象が拭えず、そのためか閉鎖されている蒸留所も少なくない。

 ノースポートもそんな無個性の蒸留所のひとつと考えていた。今回テイスティングをして、印象をくつがえすようなことはなかったが、モルトの出来は悪くない。いやむしろ通好みの渋いモルトといってよい。こんなモルトが出来るのであるから、取り壊されたのは残念でならない。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] スコッツセレクション ノースポート 1980-2004 58% ***

(香り) ドライでシャープ、香りの立ちが遅い。香りがひらいてくるとフルーツが多数あらわれる。軽いピートが感じられるがすぐに消えてしまう。しばらくすると酸味と甘みが広がるようになる。

(味)  フルーティーかつ熟成を感じるあじわい。ウッディで軽い酸味をともなう。味の数は少なくはないが、どれも弱いものだ。


*** [No.2] ダンカンテイラー ノースポート オーク 1981-2005 cask no.774 188/620 24年 58% ***

(香り) ややひねたトップノート。すぐにエレガントに変身する、繊細な香りだ。しだいに軽くはあるがトロピカルフルーツの香りが立ってくる。さらに時間をおけば、軽いキャラメル香とジンジャエールの香りがあらわれる。

(味)  ややアルコール感が強い。フルーティーかつ熟成由来のウッディーな含み香が素晴らしい。


*** [No.3] シグナトリー ノースポート 1976-2006 cask no.3886 157/222 29年 58.2% ***

(香り) エレガントでさわやか。上品な熟成感、ただし軽いものである。酸味と甘い香りがバランスしている。奥には上質な木の香りも感じられる。

(味)  枯れた、絶妙のピート。わずかだが熟成由来のウッディーな含み香。じっくりと呑み直してみたい酒である。


*** [No.4] マキロップチョイス ノースポート 1976-2001 58.6% ***

(香り) ややひねたトップノート。しばらくすると枯れた熟成香が立ってくる。さらに時間を経ればトロピカルフルーツが現れる。香りの数が多く、長い時間楽しんでいられる。

(味)  まず、ひねた香りを感じるが、すぐに爽やかなフルーツにかき消される。ライチの香りが特徴的だ。さらに熟成由来のウッディーな味わいが広がる。


*** [No.5] レアモルト 1974-2006 32年 49.4% ***

(香り) 弱いトロピカルフルーツのトップノート。フルーツは上質で、いつまでも香りで楽しんでいられる。

(味)  酸味と軽いにがみ。1960年代後半に蒸留されたモルトによくある苦味だ。しだいに熟成感が現れ深みが増すが、フルーツ感も悪くない。



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2009年02月27日

コニサーズクラブ(09/1/25)テーマ「長熟50%以下」

長期熟成 50%UNDER(090125)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。


 今月のお題は、「低アルコール度数の長期熟成の 50%UNDER」である。

 以前のテーマで「アルコール度数が高いと美味いか」の逆で「アルコール度数が低くても美味いか」をテーマとしている。

 結論からいえば、度数が低くても美味いが、やはり香りの立ちが遅かったり、軽いイメージがあるのは隠せない。どこか枯れた印象を持ってしまうのである。

 もちろん、25~30年熟成のモルトなので美味くないわけがないが、驚くような個性もないことは確かである。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ダンカンテイラー ピティーバイク オーク 1979-2005 cask.no5632 084/256 26年 45.9% ***

(香り) 軽くエステリー。軽いピートを感じる、いがいがとした香り。北ハイランド系の香り、それも枯れたものである。しだいに酸味やエレガントな香りが立ってくる。

(味)  高価なフルーツの饗宴。次から次へと、さまざまなフルーツがでてくる。


*** [No.2] モダンマスターズ ダラスデュー 1975 46.5% ***

(香り) 軽くエステリー、エレガントでスイート。極めて上質のフルーツ香。

(味)  あっさりとしたフルーツ、やや枯れた味わい。砂糖水のように感じるときもある。


*** [No.3] シグナトリー ダラスデュー シェリー 1975-2006 cask no.1493 142/184 30年 46.9% ***

(香り) トップノートはエステリー。ややひねた香りを感じる時もある。軽いピート香。上品でバランスした個性、しだいに甘さとバニラ香を感じるようになる。

(味)  枯れた、絶妙のピート。わずかだが熟成由来のウッディーな含み香。じっくりと呑み直してみたい酒である。


*** [No.4] シグナトリー リンリスゴー 1975-2005 cask no.96/3/38 152/343 29年 48.7% ***

(香り) ややひねたトップノート。しばらくすると枯れた熟成香が立ってくる。さらに時間を経ればトロピカルフルーツが現れる。香りの数が多く、長い時間楽しんでいられる。

(味)  わずかなピート。ドライで甘さが非常に少ない。


*** [No.5] SMWS(スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ)No.104.7 グレンクレイグ 1974-2006 32年 49.4% ***

(香り) 青空のように澄んで爽やかな香りだ。みずみずしいフルーツ香。

(味)  ライチの含み香。さらにトロピカルフルーツがたくさん現れる。熟成感も十分でウッディーな味わいが素晴らしい。



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2009年01月23日

コニサーズクラブ(08/12/21)テーマ「余市」

余市(081221)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.12.21 スタンドバーにて

 「余市」、日本を代表するモルトのひとつである。

 山崎のモルトに較べると無骨で個性的なものが多く、洗練といった観点では一歩譲ると感じていた。

 ところが今回の5本をテイスティングしてみて印象が変わったのである。実に綺麗で繊細、かつふくよかで深みのあるモルトと感じた。実力としてはまったく山崎に引けをとらない。

 蒸留所のハウススタイルとして、無骨、ピート、濃厚なイメージで商品化していると考えるが、今後、繊細さ、複雑さを備えたモルトも商品化されていくのであろう。

 また今回のボトリングの中にはミズナラ樽熟成を感じさせるモルトもあり、今後のリリースに目を離せない。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] SMWS(スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ)No.116.5 1986-2005 18年 50.5% ***

(香り) エレガントでエステリー。非常に上品で、香りの項目にマイナスの項目無し。しだいに軽いピート香がでてくる、さらにオレンジ香も。
 奥にはクルミの香りも感じられる。さらに時間をおけば、甘いバニラ香が出現する。まったりとしてふくよかだ。
 ライトからミディアムボディ。

(味)  ウッディな熟成感が素晴らしい、酸味が心地よい。ピートも感じられるが角の取れたものである。


*** [No.2] ウイスキーマガジン エディターチョイス 余市 1985-2007 50.7% ***

(香り) 実に綺麗な香り、明るく鮮やか。爽やかな酸味。時間が経ると深みがでてくるが、軽い臭みも現れる。軽いピート香。さらにバタースカッチの香りも。

(味)  まずピートである、鮮やかな酸味が心地よい、さらにフルーティー。ブローラの個性か。


*** [No.3] SMWS(スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ)No.116.12 1986-2008 21年 54.2% ***

(香り) ややヌカを感じるが、すぐさまスィートに変化する。酸味が心地よく、濃いフルーツがどんどん現れる。非常に深みのある香りだ。

(味)  ピートが強い。酸味が心地よく、たいへん深みがある。ほどよく熟成しており、おだやかな味わい。うまみも感じられる。


*** [No.4] 余市 1987 オフィシャルボトル 20年 55% ***

(香り) 非常に綺麗でエレガント。しかも熟成由来のウッディさが素晴らしい。有機溶剤系のエステル香も爽やかで鮮やか。フルーツ香も申し分ない。

(味)  まずウッディな含み香が広がる。酸味を感じたあと、様々なフルーツが次々と出てくる。しばらくすれば、バニラ香や熟成からくるにがみも感じられ、味の数は非常に多い。
 ミズナラ樽の個性も感じられる。


*** [No.5] 余市 12年 オフィシャルボトル 70thアニバーサリー 58% ***

(香り) トップノートはエレガント。エステリーで深みがある。しばらくすればバニラの香りが立ってくる。シェリー樽熟成からバーボン樽熟成に変化してくる感じだ。

(味)  アルコール感が強い、ただし熟成不足の印象は無い。渋味とフルーツの両立。軽いピート。一見単純ではあるが、味の数は少なくない。



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2009年01月19日

SMWS 日本支部 15周年記念イベント in 名古屋

ザ・ソサエティ 日本支部 15周年記念イベント in 名古屋

名古屋アストンハウス GRIFFIN'S 2008/12/7




 特別ゲスト、ウイスキー評論家デイヴ・ブルーム氏と、前々回、前回に引き続き、洋酒技術研究家で元サントリー山崎蒸留所長の大西正巳氏のお話を聞くことができ、オールドボトルを試飲することもできました。

 例によって山崎白秋さんに、テイスティングノートを書いていただいたので、以下に紹介します。


*** グレンファークラス 1.140 14年 58.1% ***

(香り)  硬い香り。アルコール感が強い、やや熟成不足。

(味)  やはり若く、麦芽風味。単調な甘さ、ただし苦味は素晴らしい


*** グレンリベット 2.73 16年 52.0% ***

(香り)  フルーティーではあるが、ややドライ。アルコール感が強く、もうすこし熟成が必要であろう。しだいに花ような香りが開いてくる。

(味)  フルーティーで爽やか、甘さも心地よい。味の数が少ない。


*** ボウモア 3.142 18年 58.5% ***

(香り)  消毒液の香り、強いピート。ジャーキー。しだいに酸味とフルーツ

(味)  ピートが強い。酸味がアクセント。


*** ロングモーン 7.48 40年 53.5% ***

(香り)  非常に濃い香り、ラムの香りに近い。トースティー。渋味を感じさせる香りが強いがエステリーでもある。オイリーかつナッティー。

(味)  焦げた含み香。良い意味でにがみや渋味が強い。しばらくすると非常に甘い香りに変化する。


*** クライヌリッシュ 26.57 25年 55.4% ***

(香り)  ナッティな熟成感、バニラの香りも。軽いピートを伴う。その後フルーティーに変化してくる。

(味)  フルーティー、フルーティーで非常に鮮やか


*** クラガンモア 37.39 16年 55.7% ***

(香り)  濡れたダンボール、若さを感じる。ドライで味の数が少ない。

(味)  やはり若い。ニューポットのよう。ややナッティ。


*** リンクウッド 39.68 12年 55.7% ***

(香り)  深くまったりした香り、半面フルーティーでもある。軽い熟成感。

(味)  ひのきの含み香、シャープ。ウッディーな熟成感。特徴的なモルトだ。


*** ダラスデュー 45.25 33年 48.3% ***

(香り)  様々な木の香り、まるで複数の樽で熟成を経たようだ。古びた香りで極めて個性的。

(味)  甘く、魅惑的、にがみが心地よい。ウッディーでナッティーな熟成感が素晴らしい。ややピリピリ感がある。


*** ブラッドノック 50.36 18年 55.2% ***

(香り)  深い香り、湿気た香りも。ウッディーな熟成感。紙っぽい香りもある。いろいろな香りが次から次からでてきて楽しみが尽きることはない。

(味)  古びた香りと軽いピート。しだいにウッディーでナッティとなる。非常に興味深いモルトだ。


*** アードモア 66.27 23年 52.3% ***

(香り)  トップノートは酸味。酸化したアルコール。香りは深く広がりがある、軽いピートを伴う。

(味)  まず甘みを感じる。次にピート、香ばしい印象。


*** グレンクレイグ 104.11 34年 47.8% ***

(香り)  トップノートはいちじくの香り。その後、様々なフルーツジュースが出現する、高級なミックスジュースだ。ただしトロピカルではなく、軽くあっさりしたジュースだ。ややオイリー。

(味)  熟成のピークが過ぎたのか、へたったフルーツ。腰が無くライト


*** 山崎 119.5 11年 62.2% ***

(香り)  非常にエレガント、しかも深みも感じさせる。熟成感も素晴らしく、ナッティーでウッディ。

(味)  エステリー、深みのある味。にがみ、ウッディーな熟成を感じさせる。素晴らしい出来上がりのモルト。


*** 山崎 119.9 18年 48.0% ***

(香り)  ラムの香り、トースティー、深い香り。

(味)  深くまったりした味。甘みが心地よい。やや単純な味わい。


*** 宮城峡 124.1 17年 59.4% ***

(香り)  極めてエステリーかつ深い香り。甘い香りが素晴らしく、熟成感も十分。

(味)  エステリーかつウッディー、しかしドライ。これ一本で満足できる。


*** グレンモーレンジ 125.1 13年 51.2% ***

(香り)  紙っぽい香りがまず立つが、すぐさまトロピカルフルーツの競演。ナッツの香りも。

(味)  甘い。フルーツがたくさん、南国系のものである。魅惑的なモルトだ。



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2008年12月18日

コニサーズクラブ(08/11/23)テーマ「ベンリネス」

ベンリネス(081123)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.11.23 スタンドバーにて

 ベンリネス蒸留所はスペイサイドのはずれに位置するが、あまり知られていない蒸留所であろう。巷に出回っているモルトも、ディアジオの「花と動物シリーズ」「レアモルト」と、あとは数えるくらいしかない。

 そんな、ベンリネスであるが実力が高いことは、知る人ぞ知るところである。今回も数少ないモルトが5本集められたわけであるが、改めてその実力を確認できた次第である。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] SMWS(スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ)No.36.14 1970-1998 28年 48.8% ***

(香り) エステリーで非常にエレガント。軽いピートをともなう、酸味もほどよくバランスしている。雑味がいっさい無い、爽やかで艶やか。

(味)  フルーティー、フルーティー。しかしそれだけではない、しだいにふくよかになり、ウッディーな含み香が広がってくる。熟成由来のにがみ、しぶみがアクセント。


*** [No.2] SMWS(スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ)No.36.34 1970-2006 52.7% ***

(香り) エステリー、たいへん深々とした香り。奥には花のような香りがあり、酸味もほどよい。軽いピート香。しばらくするとバニラ香も感じられようになる。次々に出てくる香りに興味はつきない。

(味)  エステリーでフルーティー。味わいは深く、広く、味の数も非常に多い。素晴らしい苦味と旨み。秀逸なモルトである。


*** [No.3] HARRIS ベンリネス cask no.7014 256/320 13年 55% ***

(香り) 潮っぽい香りが特徴的。麦芽風味あるいは、若さを感じる。軽いピート香、わずかにタクアンの香り。しだいに甘さが出てくる。

(味)  やはり麦芽風味、単調な甘み。熟成が足りない。


*** [No.4] ザ・ボトラーズ ベンリネス 1980-1999 cask no.3405 58.5% ***

(香り) フルーティーかつエステリー。たいへん上品な印象。酸味と軽いピート。しだいにバニラの甘い香りが広がる。

(味)  アルコール感が強い。フルーティーでウッディー。木の香りが印象的だが、押し出しの強いものではなく、あくまでもさり気ないものである。しばらく飲んでいると甘さが出てきてたいへん心地よい。


*** [No.5] マキロップチョイス ベンリネス 1985-1999 cask no.1214 61.5% ***

(香り) まずヌカあるいはタクアンの香りである。シェリー樽の個性、しばらくするとまったりからエステリーに変化してくる。

(味)  トースティーで香ばしい。アルコール感が強く、ピリピリする。湿気っぽさと臭みを感じる。加水でフルーツが出現する。



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2008年11月18日

コニサーズクラブ(08/10/26)テーマ「グレンスコシア」

グレンスコシア(081026)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.10.26 スタンドバーにて

 グレンスコシアはキンタイヤ半島のキャンベルタウンに立地する。かつては多数の蒸留所が存在し、アメリカの禁酒法の時代にはずいぶん栄えた。その後、粗製濫造がたたり衰退の一途をたどったということだ。現在残っているのはスプリングバンクとグレンスコシアのふたつのみである。

 スプリングバンク蒸留所の影に隠れてしまい、知名度の低いグレンスコシアではある。実際かつてのオフィシャルボトルはさしたる特徴もなく、熟成感も感じられなかった。蒸留所の顔たるオフィシャルボトルにしては寂しい限りである。

 そんなグレンスコシアの印象ではあったが、今回の5本はボディも厚く、上品さと深みでおおいに見直したしだいである。スペックを見ると1990年代の蒸留が4本あるが、しばらくの蒸留所閉鎖後1989年に蒸留を再開している、今回、印象が良いことと関係が深いのかもしれない。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] シグナトリー グレンスコシア バーボンカスク 33/193 1974-2005 cask no.844 31年 44.9% ***

(香り) 非常に綺麗な第一印象。フルーティーでさわやか。マイナスの要素が無い。しだいに甘さと酸味を感じるようになる。

(味)  フルーティー、アンド、フルーティー。熟成感十分、酸味がスパイスとなっている。熟成由来の渋味も心地よい。やや軽くはあるがいつまでも飲んでいられるモルトである。


*** [No.2] ロンバート(スコッチモルトセールス)グレンスコシア 1991-2002 57.0% ***

(香り) わずかなヌカやタクアンの香り。軽いピートを伴う、いがいがした香り。その後、炭酸水を思わせる香りがでてくる。リフィルシェリーカスクを感じさせる香り。
 しばらくするとキャラメル香が強くでてくるので、バーボン樽熟成かもしれない。

(味)  麦芽風味が強い。わずかにピートを利かしている。ピリピリと刺激があり熟成不足か。


*** [No.3] SMWS(スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ)No.93.4 1991-1999 8年 66.1% ***

(香り) たいへん濃い香り、深みのあるエステル香。フルーティーではあるがまったりとしている。やや砂糖水の印象があり、熟成が十分進んでいない感じだ。

(味)  やや若く甘みをともなう。軽いピートがアクセントだ。アルコール感が強いが、心地よい苦味があり、味のバラエティーで楽しんでいられるモルトである。


*** [No.4] キングスバリー ケルテック グレンスコシア 196/197 1992 66.2% ***

(香り) トップノートはエレガント、相反するがややヌカっぽいところもある。まったりとして深みがある。甘さと安らかな熟成香、酸味もほどほどありバランスが良い。しばらくすれば、バニラの香りも感じられる

(味)  良い意味で枯れた樽の含み香。ピリピリとしてドライ。


*** [No.5] アデルフィ グレンスコシア cask no.434 1992-2006 13年 66.8% ***

(香り) まずヌカである。グラスを回していれば次第にエステリーが前に出る。酸味と甘みがバランスしている。ウッディな熟成感が心地よい。

(味)  ウッディで熟成が程よい。いろいろな個性がすこしずつ現れ、うまくまとまったモルトといえよう。




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2008年10月25日

コニサーズクラブ(08/9/28)テーマ「モートラック」

モートラック(080928)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.9.28 スタンドバーにて

 モートラックの立地するダフタウンは、スペイサイドのなかではやや東に位置するが、スペイサイドの個性たるスムーズでありフルーティで華やかな蒸留所が数多く存在する。

 ダフタウンのなかでもグレンフィディック(バルベニー)と並んでメジャーな存在といえる。そのなかでも、シェリー樽を好んで使う蒸留所がモートラックであろう。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。


*** [No.1] ジェームスマッカーサー カスクストレングスコレクション モートラック 1982-2002 cask no.4174 55.2% ***

(香り) トップノートはやさしい香り。まろやかなフルーツ香で、じつに上品でエステリー。しだいに甘い香りが立ってくる。奥には軽いピート香がある。

(味)  味もじつにやさしい。いくらでもフルーツが現れる、繊細でほのかな甘みのコンビネーション。フィニシュは静かに、そして長い。


*** [No.2] キングスバリー ケルティック モートラック シェリー 216/604 1989 56.7% ***

(香り) トップノートはややひねた香り。しだいにヌカやタクアンの香り、やや酸化した香りも。シェリー樽の悪い面が出ているが、グラスを回していれば、ほどなくエステリーな面が前に出てくる。

(味)  トースティーで香ばしく、シェリー樽の個性。うまみがほどよく感じられる、フィニッシュは湿気た香りが残る。


*** [No.3] ロイヤル・マイル・ウイスキー モートラック 1/324 1993-2006 57.8% ***

(香り) ひねた香りとタクアンの個性、シェリー樽の個性。しだいに酸味を感じるようになり、炭酸飲料を思わせるような香りが出てくる。注意深くすれば梅の香りも感じられる。

(味)  酸味が心地よく、旨み成分が多く味わい深い。フィニッシュがやや湿気ているのが残念だ。


*** [No.4] ザ・クロスヒル モートラック 1988-2006 59.2% ***

(香り) わずかにヌカの香り。しばらくすればヌカの香りは消えていき、フレッシュな酸味を伴いフルーティーに変化する。さらにキャラメルの香りが現れ、しだいにそれは深くなる。

(味)  シェリー樽の個性、トースティー。シェリーの個性は非常に上品で嫌味は無い。ただしフィニッシュはやや湿気て残る。


*** [No.5] ゴードン&マクファイル モートラック リフィルホッグスヘッド 89/267 1989 16年 59.5% ***

(香り) 程よい酸味があり非常にエレガント。フルーティーでエステリー、ほのかに木の香りがアクセントである。バランスよく香りが現れ、嫌味がまったく無く良く出来たモルトであ。

(味)  フルーティーで軽く酸味が乗っており、たいへん飲みやすい。軽いピートが香り、ここちよく飲んでいられる。




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2008年10月23日

SMWS オータム・ボトリング試飲会(08/9/27)

SMWS 2008 AUTUMN BOTTLING Tasting in Nagoya

NAGOYA HILTON HOTEL 2008/09/27


 今回も洋酒技術研究家で元サントリー山崎蒸留所長の大西正巳氏が講師として参加され、直接お話させていただくことができ、とても楽しい時間をすごせました。

 例によって山崎白秋さん(もちろんペンネームです)に、テイスティングノートを書いていただいたので、以下に紹介します。

*** ハイランドパーク 4.126 9y 60.7% ***

(香り)  アルコール焼けした香り。フルーティではあるが若い。

(味)  トロピカルフルーツ、酸味が強い。甘み、うまみが強く味わい深い。


*** ロングモーン 7.44 23y 57.3% ***

(香り) 濃厚なエステル、爽やかにフルーティー。軽くウッディ、複雑な香り。

(味)  トロピカルフルーツ、酸味が強い。甘み、うまみが強く味わい深い。


*** インチガワー 18.26 23y 48.3% ***

(香り) いがいがとする、軽いピートか。さわやかなフルーツ。

(味)  青りんご、柑橘系フルーツ。熟成由来の苦味を感じる。


*** マッカラン 24.100 11y 59.5% ***

(香り) トースティー、キャラメル香もある。まったりと重い。

(味)  焦げたゴム。典型的なシェリー。フィニッシュはしけて口に残る。


*** リンクウッド 39.66 8y 60.2% ***

(香り) トップノートはミント。軽いシェリーはリフィル樽か。わずかな熟成感、ライトなウッディ感。

(味)  酸味が心地よい、フルーティーではあるが、良い意味での渋みがある。


*** クレイゲラヒー 44.37 8y 61.0% ***

(香り) トップノートはキャラメル香、アルコール感が強い。酸味が心地良くキャラメル香とバランスしている。
バーボンの香りに通ずる、ホワイトオーク系の樽香。ぴりぴり感がある。

(味)  酸味とアルコール感。味の数は少ない、ややしけたフィニッシュ。


*** ティーニニック 59.37 24y 55.8% ***

(香り) ひねたトップノート。グラスを回していればひね香は弱くなり、フルーツがでてくる。

(味)  酸化した香り。アルコール感が強い。


*** マノックモア 64.15 15y 57.1% ***

(香り) バニラの香りが強い。さらに甘い香りで包まれる。青空色のフルーツ、爽やかな香りである。さらにウッディで熟成感は十分である。

(味)  酸味が心地よいが、やや焼けたアルコールを感じる。ウッディで深い味わい。ややアルコール感が強く、もう少し熟成すればすばらしいモルトとなる。


*** グレンアルビン 69.14 28y 57.6% ***

(香り) 上質な焦がした砂糖菓子。酸味のある熟成感。中程度のウッディ感。

(味)  砂糖水、アルコール感が強い。やや単調な味わい。しだいに心地よい苦味を感じるようになる。酸味をともなうフィニッシュ。


*** リトルミル 97.11 18y 56.0% ***

(香り) 非常にシャープでスパイシー。アルコール感が強い。若草の青い香り。

(味)  やはりアルコール感が強い。濡れたダンボールを連想させる。


*** キャメロンブリッジ G4.1 29y 53.0% ***

(香り) 強いキャラメル香。バーボン樽の個性。すばらしいエステリー香。ココナッツ香も心地よい。

(味)  ウッディ、ナッティー。ココナッツ。渋みが心地よい。フィニッシュは長くない。


  

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2008年09月27日

コニサーズクラブ(08/8/24)テーマ「イチローズモルト」

ト(080824)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.8.24 スタンドバーにて

 ブラインドテイスティングをおこない、最も名前のあがらない蒸留所であろう、残念ながらこのモルトだけは一度も飲んだことがないのだから。

 テイスティングしたモルトはもちろん旧東亜酒造で蒸留されたものであるが、シェリー樽をベースとしながらもシェリー樽由来の硫黄臭が少なく、香り高いモルトに仕上がっていた。

 今後リリースされるであろう伊知郎さんの新しいモルトに夢を膨らませつつ、テイスティングノートを読んでいただければ幸いである。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ゴールデンホース 14年 57% ***

(香り) シェリー樽の個性、やや焼けた香り、硫黄の香りもある。しだいにエレガントな熟成感がでてくる。
しばらくすれば甘い香りが立ってきて、シェリーとは別のバニラ香が感じられる。さらに木の香りも心地よい。

(味)  香りからすると意外にドライ、ジンジンとする飲み口。うまみ成分が多くコクがある。やさしいフルーツも感じられるが奥にはウッディな熟成感もある。


*** [No.2] イチローズモルト ザ・ファイナル・ビンテージ・オブ・ハニュウ 136/418 cask 6095 2000-2008 60% ***

(香り) シェリー樽の個性、焼けた香りが強い。硫黄の香りもある。しだいに爽やかな桃系のフルーツに満たされる、酸味も心地よい。

(味)  濃いフルーツ、トロピカルフルーツ系だ。梅の香りもある。フィニッシュはやや湿気ている。


*** [No.3] イチローズモルト ミズナラ・ウッド・リザーブ 61% ***

(香り) トップノートはキャラメル香。その後、醤油風味がかすかに出てくる。軽い酸味がある。注意深くすれば、わざとらしい熟成感もある。トースティで香ばしい。

(味)  こげたゴムの味わい、シェリー樽熟成の個性。熟成からくる苦味と若さからくるアルコール感の両面を感じられる。


*** [No.4] イチローズモルト セブン・オブ・ハート シェリー 1990-2007 73/636 54% ***

(香り) やさしいフルーツ香。甘い香りが強い、梅の香りも。やさしい熟成感が感じられるが、砂糖水のような軽い香りに感じることもある。

(味)  酸味と湿気た味わい。軽いピートも感じられる。


*** [No.5] イチローズモルト クィーン・オブ・クラブ 1988-2008 185/330 56% ***

(香り) 強いエステル香、有機溶剤の香り。その後やさしく、甘い香りに包まれる。

(味)  深々とした甘み。エステリーであるが、苦味成分も多い、酸味とよくバランスしておりよく出来たモルトといえよう。




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2008年08月23日

コニサーズクラブ(08/7/22)テーマ「トバモリー」

トバモリー(080722)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.7.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「トバモリー」である。

 アイランズモルトといえば、タリスカー、ハイランドパーク、アラン、ジュラ、スキャパなど、個性的でメジャーな蒸留所が数多くあるが、このトバモリー蒸留所は別格にマイナーではないだろうか。

 オフィシャルボトルをテイスティングした時の記憶さえもほとんどない。参考までに2000年1月のテイスティングノートを紹介すれば「香り:ライト、味:ブレンデッドのよう」と散々である。

 そんな影の薄い蒸留所ではあるが、今回の5本の印象からいえば、じつに多種の個性があることがテイスティングのメモでのコメント数の多いことから窺い知れる。


さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] オールドマスターズ トバモリー カスクストレングスコレクション 1993-2003 20年 56.5% ***

(香り) トップノートはエレガント、しだいにひねたヌカの香りが現れる。奥にはピート香も感じられる。
しばらくすると香りはライトになり、麦芽風味が感じられるようになる。

(味)  かつてのボウモアを思わせる、パフューミーな化粧品香で満たされる。


*** [No.2] ウイスキーエクスチェンジ トバモリー 482/828 ホッグスヘッド  1995-2007 12年 56.9% ***

(香り) トップノートは爽やかでライト、ミントの香りがすがすがしい。しだいにひねてヌカっぽい香りが出てくる。さらにトースティーで焦げた香りさえ深まってくる。香りの変化が大きいモルトである。

(味)  ドライで酸味をともなう。かすかにパフューミー。硬い感じの飲み口でやや若さを感じる。


*** [No.3] ジャパンインポート スピリットオブスコットランド レダイグ リフィルシェリーカスク 1990-2004 58.6% ***

(香り) まったりと深みのある香り、軽くキャラメル香が感じられる。ややアルコール感が強い。水あめの香りがあるが、若さからくるものか。
しだいに華やかな香りに変化するとともに、シェリー樽由来の焦げたゴムも感じられるようになる。

(味)  こげたゴムの味わい、シェリー樽熟成の個性はあるが、甘くならずどちらかといえば辛い。


*** [No.4] シールダイグ cask no.5451 1974-2004 29年 51.3% ***

(香り) スィートでエレガント。フルーツの香りは非常に濃く、トロピカルフルーツに包まれる。しだいに香ばしい香りとウッディな熟成香が現れ、長熟であることがうかがえる。香りの数はたいへん多い。

(味)  こげたゴムの個性はあるがシャープでフルーティー。非常にバランスが取れて、よくできたモルトといえるだろう。


*** [No.5] シグナトリー トバモリー シェリーホッグスヘッド 34/230 cask no.3221 1974-2005 30年 55.2% ***

(香り) 甘く砂糖水の香り。しばらくすれば金属っぽい香りが現れる。さらにヌカっぽく、トースティーでもある、シェリー樽の個性か。

(味)  まず熟成を感じる、ウッディで渋みをともなう。さまざまな木の香りが感じられるが、上質な樽で熟成されたのであろう。味の数も多く、じつに味わい深い。



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2008年08月20日

SMWS サマー・ボトリング試飲会(08/6/29)

SMWS 2008 SUMMER BOTTLING Tasting in Nagoya

NAGOYA HILTON HOTEL 2008/06/29

 以前はSMWS日本支部のうち西日本については大阪の天満商店が窓口となっていましたが、ウイスク・イーに統一されました。今回の試飲会は名古屋では初めてウイスク・イーが担当したもので、洋酒技術研究家で元サントリー・チーフブレンダーの大西正巳氏が講師として参加されました。大西氏のお話は大変興味深いものでしたが、我々コニサーズクラブのメンバーは、ここぞとばかりに鋭い(?)質問を連発し、会の盛り上げに一役買ったのでした。

 例によって山崎白秋さん(もちろんペンネームです)に、テイスティングノートを書いていただいたので、以下に紹介します。


*** ダルモア 13.41 11y 62.4% ***

(香り)  アルコール焼けした香り。焦げたゴムと硫化いおうの香り。トースティ。

(味)  明らかなシェリー樽の個性。湿気た含み香。


*** ブルックラディ 23.59 14y 52.1% ***

(香り) フルーティー。その後、アルコール焼けした香りが現れる。

(味)  やはり酸化した味わい、砂糖水の個性。


*** ラフロイグ 29.61 18y 55.4% ***

(香り) フェノールの香り。硫化いおうの香りはシェリー樽のものだ。かすかなエステル香とピートの香り。
しだいにキャラメル香が強くなる。バーボン樽の個性か?加水すると香ばしい香りが立ってきて、さらにフルーティな個性も引き立ってくる。

(味)  ピートが口いっぱいに広がる、さらにジャーキー。酸味も心地よい。
加水するとフルーティさよりも、ピートと酸味の個性が強く出る。


*** グレンマレー 35.24 10y 59.5% ***

(香り) シャープな香り、スパイシー。香りの数は少ない。アルコール感が強い。

(味)  ニューポットの香り、非常に若い香りだ。砂糖水の個性。


*** グレンロッシー 46.15 15y 53.6% ***

(香り) トップノートはエレガント。かすかなピートも感じる。フルーティで上品な熟成香をともなう。酸味が心地よく、ミントも香る。加水するとエステル香が強くなり、実に爽やかである。

(味)  シャープでピリピリする。ピッチの高いフルーツ。
加水すると、フルーツの数がどんどん増えてくる、ややスパイシー。


*** アベラワー 54.25 15y 61.3% ***

(香り) シェリー樽の個性。まったりとして重い香り。トースティー。

(味)  非常に甘く、香ばしい。フィニッシュは濡れた手ぬぐい。


*** オルトモア 73.29 15y 58.3% ***

(香り) ウッディで深い香り。キャラメル香が広がり、深い熟成香を感じる。

(味)  甘さが強いがシャープでもある、うまみが強い。味わいは香りほど複雑ではない。


*** グレンダラン 84.09 9y 58.7% ***

(香り) フレッシュでフルーティ。爽やかな印象。

(味)  非常にフルーティで色彩感豊か。


*** ダフタウン 91.19 20y 56.5% ***

(香り) まるでニューポット、アルコール焼けした香り。

(味)  うまみが強く、甘い味わい。やや若いが香りほど悪くない。


*** リトルミル 97.11 18y 56.0% ***

(香り) 非常にシャープでスパイシー。アルコール感が強い。若草の青い香り。

(味)  やはりアルコール感が強い。濡れたダンボールを連想させる。


*** グレンクレイグ 104.9 33y 50.5% ***

(香り) ライトでエレガント。押し出しの強くない熟成感。ウッディではあるが突出しておらず、他の香りとバランスしている。

(味)  甘く、ウッディな味わい。軽くにがみを伴うのは熟成が長いからか。


*** カレドニアン G3.1 29y 60.15% ***

(香り) ミルクキャラメルの香りが立ちこめる、スイートな香りの奥にココナッツの香り。ややフローラルな香りも感じられる。キャラメルの香りが強く、ほかの香りをマスキングしている

(味)  やはり甘く、キャラメルは強い。フィニッシュは短い。
加水するとフレッシュ感が強くなるが、苦味も感じられるようになる。


  

Posted by ophiuchi at 16:41Comments(0)TrackBack(0)SMWS

2008年07月23日

モルトマニア格付けチェック!その7

先月の格付けチェックはふたたび「どちらが高い」でした。

普通に買えば10,000円以上はするオールド・モルト・カスク(OMC)の「グレンキース30年 1968」(6,980円というバーゲン価格で購入)に対するのは、なんと「サントリー北杜505」、1,200円ぐらいで買えるブレンデッドです。

ところがこれが当たらない!正解者は2人で過去最低でした。私も「片方は30年」というヒントに幻惑されて、香りがあまりしない北杜の方を選んでしまいました。味はほぼ互角で、「普段飲むのは1,000円ぐらいのウイスキーで十分」という自嘲や、「サントリー恐るべし」という声などで今回もとてもにぎやかでした。  

Posted by ophiuchi at 15:05Comments(0)TrackBack(0)Connoisseurs Club

2008年07月20日

コニサーズクラブ(08/6/22)テーマ「インチガワー」

グレンギリー(080622)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.6.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「インチガワー」である。

 インチガワーといえば「塩辛い」モルトとよくいわれるが、実際はどうなのであろう。

 香りにヌカの個性は感じたものの、味わいには塩辛いといったコメントはメモに見当たらない。

 いっけんマイナスイメージのコメントと捉えられてしまうが、全体的な印象では香りの数、味の数とも豊富で、味わい深いモルトであると感じた。メンバーのコメントも悪くないモルトであった。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.18.22 1985-2005 20年 51.7% ***

(香り) トップノートは爽やかなミント。酸味が心地よく、果物の香りが盛りだくさん。奥にはややまったりとしたヌカの香りがある。

(味)  深みがあり、まったりとしている。ややにがみをともなう、最初は単調な味わいに感じるが、しだいにフルーティさが開いてきて、さらにはウッディな熟成感も現れる。


*** [No.2] アデルフィー インチガワー 1985 19年 55.5% ***

(香り) まず濃い香りであることが認識できる。次には、エレガントで心地よい酸味が感じられる。十分な熟成感であるが、ウッディーな印象ではない。癒される甘い香りが心地よい。
 しだいにバニラやバタースカッチの香りが現れて、複雑な香りのモルトである。

(味)  ジンとくる濃いブドウの含み香。ウッディな深みもあり、ベリー系の香りとバランスしている。奥には伽羅の味わいもある。


*** [No.3] シグナトリー インチガワー シェリーカスク 1980-2005 24年 55.6% ***

(香り) まずヌカ臭さを感じるが、続いてあらわれるフルーツに消されて、爽やかさが全体の印象だ。

(味)  上質なシェリー樽熟成の味わい。わずかにこげたゴムはあるが、香ばしさの個性と言ってよい。


*** [No.4] ディアジオ レアモルト インチガワー 1976 27年 56.5% ***

(香り) まずヌカを感じるが、すぐさまエレガントで爽やかな香りに満たされる。花のような香りも素晴らしく、じつに色彩感豊かな香りである。

(味)  まず酸味を感じる、鼻にぬけるアルコール感は強い。しだいに濃いブドウに満たされ、盛りだくさんのフルーツとなる。


*** [No.5] マキロップチョイス インチガワー 1981-1999 17年 59.5% ***

(香り) トップノートはヌカの香りであるが、すぐに爽やかな香りに変化する。深々とした印象のモルトだ。

(味)  やはりヌカは感じられるが、爽やかさがそれを上回る。わずかなピートの個性がある。




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ネットショップで買えるインチガワーのリストはこちら(更新しました)
各種インチガワーのテイスティングノート(モルトクラブ)  

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2008年07月20日

参加者募集中

カード


何とか参加者を増やしたいということで、こんなカードまでできました。
次回は7月27日(毎月第4日曜日)、午後5時から名古屋栄3丁目のStand Barで開催されます。参加費は7,000円(毎回この値段なのでたぶんそうだと思います)、お問い合わせはStand Barまで。

過去の記録(テイスティングノート)は、こちらをご覧下さい。(別にホームページもあります)  

Posted by ophiuchi at 15:22Comments(6)TrackBack(0)参加者募集中

2008年06月21日

モルトマニア格付けチェック!その6

先月の格付けチェックはStand Barマスターが全員正解を目指した「どっちがアイラ」でした。
私は1杯目をノージングした瞬間に確信しましたが、ボウモアとは思いませんでした(相手は白州)。
よく出来ているけど、かつてのパヒューミーがなんだか懐かしい…
結果は残念ながら2人が不正解で全員正解は今月に持ち越しとか。  

Posted by ophiuchi at 17:47Comments(0)TrackBack(0)Connoisseurs Club

2008年06月17日

コニサーズクラブ(08/5/25)テーマ「グレンギリー」

グレンギリー(080525)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2008.5.25 スタンドバーにて

 今月のお題は、「グレンギリー」である。

 パフューム香、石鹸香といえばボウモアというほど、一時期のボウモアモルトには独特の香りが強く感じられた。
 そんな独特で個性的なパフューム香は、ボウモアのほかグレンギリーやほんのわずか数えるほどの蒸留所のモルトでしか味わうことができない。

 現在出回っているボウモア、オフィシャルボトルの12年には、そんな個性がまったく無くなってしまって残念であるが、グレンギリー蒸留所には是非残しておいてもらいたいものだ。

 今回、No.4のモルトにそのパフューム香があった、この一本がなければ蒸留所を絞り込むことは難しかったといえる。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ジェームズマッカーサー オールドマスターズ グレンギリー 1988-2006 53.9% ***

(香り) 甘くエレガントなトップノート。リフィルシェリーの上品な香り、ややミントの香りも。酸味がほどよく、甘みがバランスしている。

(味)  若さからくるアルコール感がある。ドライで硬い味わい。遅れてピートを感じる。


*** [No.2] シグナトリー グレンギリー 46/272 1988-2005 16年 55.3% ***

(香り) もったりとした香り、暗いイメージもある。重い柑橘系の香り、酸化して焼けたような感じである。ニューポットのような香りと言い換えることもできる。
 しだいに嫌味は消え去っていく。フルボディに近い。奥には軽くピートが感じられる。

(味)  ドライで味の数が少ない、硬い柑橘系の味わい。


*** [No.3] ダンカンテイラー グレンギリー 15/283 1998-2006 18年 55.8% ***

(香り) 甘い香りが広がる、非常に濃い香りだ。酸味もほどよい。ややミントの爽やかさも。しだいにバニラの香りがプラスされるとともに、ウッディな熟成香が感じられるようになる。

(味)  酸味と深み、さらにウッディな味わいで素晴らしい熟成を感じ取ることができる。味の数は少なくないが意外にドライである。


*** [No.4] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.19.39 1985-2005 19年 54.0% ***

(香り) トップノートはエステリー。酸味もほどよく、ブドウ系のフルーツが香る。香りの数はそれほど多くない。しだいに甘い香りが出てくる。

(味)  強い化粧品香、ボウモアを彷彿とさせるパフューム。オイリーでいつまでも口にまとわり付く。


*** [No.5] ダグラスオブドラムランリグ グレンギリー ラムフィニッシュ 1968 36年 55.9% ***

(香り) 非常に濃い香り。エステリーで酸味を伴う。作られた熟成香とも取れるが、よく出来ている。ホワイトオークの新樽の個性、バーボンの香りに通ずるものがある。しだいにシェリー樽由来の香りも出てくる。

(味)  酸味が心地よい。含み香りにやや嫌味を感じる。わずかなピートが味を引き締めている。深みからくる軽い熟成感。



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Posted by ophiuchi at 14:13Comments(0)TrackBack(0)Tasting Note