2008年04月26日
モルトマニア格付けチェック!その4
先月の問題は「どちらがモルト?」、シングルモルト(クラガンモア12年)とブレンデッド(フェイマス・グラウス)の違いが分かるかどうかというものでした。これが意外に難問だったようで、正解者の方が少ないという結果で、ここまで4問連続正解は山崎白秋さんと私の2人になってしまいました。今月(4/27)はStand Bar マスターからメールが届き、「今月の格付けはとても簡単です。初の全員正解めざしましょう」とのこと。何だかかえってプレッシャーがかかるなあ…
2008年04月22日
コニサーズクラブ(08/3/23)テーマ「ロングロウ」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.3.23 スタンドバーにて
今月のお題は、「ロングロウ」である。
ロングロウ、言わずと知れたスプリングバンク蒸留所のセカンドラベルである。通の間でも人気の高いブランドであり、アイラモルトとはスタイルのちがうピートをほどよく利かせた個性が人気の秘密ではないだろうか。
そんなロングロウであるが、なぜか私のまわりでの評価は芳しくない。比較的若いモルトが多いせいもあるのだが、モルティー、トースティー、若い、青い、雑味、そんな印象が拭い去れない。
ところが今回の5本は、かなり良いものが揃ったようである、比較的色が濃いものが多く、シェリー樽の関与があったのかもしれない。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] テイストスティル ロングロウ 1/188 1992-2007 49.1% ***
(香り) トップノートはミントとハッカ。しだいにフルーツ香が開いてくる、非常にエレガントな香りである。さらに時間をおけばハチミツの香りも感じられる。
(味) ピリピリとからい。シャープな味わいではあるが、やや湿気たところもある。
*** [No.2] ロングロウ ウッドエクスプレッション トカイウッド 1995-2005 10年 (オフィシャル) 55.6% ***
(香り) シェリー樽のファーストフィルであろうか、ややこげた香り。しだいに黒糖の香りで支配される、ラム樽熟成か?
さらに時間がたてば、エステリーな爽やかさとヌカっぽい重たさを感じるようになる。最後にピート香で締めくくられる。
(味) こげたゴムと湿気た含み香。酸味がありそれほど嫌味となっていない。
*** [No.3] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.114.6 1990-2007 17年 56.1% ***
(香り) ミディアムボディ。酸味、フルーツ、甘さ、ウッディネスがバランスしている。中程度のピート香と十分な熟成感。香りの傾向はリフィルシェリーか。
(味) 口に含んだ瞬間のエステル香が心地よい。しだいに香ばしく変化する、軽いピートをともなう。ピリピリ感が強い。
*** [No.4] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.114.5 1990-2005 14年 56.9% ***
(香り) まず酸味が香り、しだいに素敵なエステル香に満たされる、有機溶剤系の熟成香もすばらしい。まったりとボディも厚くフルボディに近い。軽いピート香、リフィルシェリー熟成の個性。
(味) 香ばしい風味、こげたゴムはない。やや湿気た含み香。しばらくすれば甘みを感じるようになる。中程度のピート。
*** [No.5] ロングロウ 1993 13年(オフィシャル)57.1% ***
(香り) 柑橘系のフルーツの香り、ややドライで香りの立ちが遅い。しだいにエステリーが開いてくる。
(味) 硬質な香り、旨み成分が多い。甘さが広がり、さらに香ばしい香りが味を引き締める。酸味があり旨みと甘さとバランスする。最後には、やや若さを感じることとなる。
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※各種ロングロウのテイスティングノート(モルトクラブ)
2008年04月10日
参加者募集中

何とか参加者を増やしたいということで、こんなカードまでできました。
次回は4月27日(毎月第4日曜日)、午後5時から名古屋栄3丁目のStand Barで開催されます。参加費は7,000円(毎回この値段なのでたぶんそうだと思います)、お問い合わせはStand Barまで。
過去の記録(テイスティングノート)は、こちらをご覧下さい。(別にホームページもあります)
2008年04月07日
SMWS スプリング・ボトリング試飲会(08/3/9)
SMWS 2008 SPRING BOTTLING Tasting in Nagoya
Bar Barns 2008/03/09
山崎白秋さんに書いていただいたソサエティ(SMWS)試飲会のテイスティングノートを紹介します。*** ボウモア 3.134 7y 59.5% ***
(香り) 若く硬質な香り。中程度のピートが感じられる。しだいにキャラメル香がでてくる。
(味) 香草をともなったピート。若く、味の数が少ない。
*** スプリングバンク 27.67 12y 54.2% ***
(香り) 甘い香りが漂う。キャラメル香由来の熟成感。硬い香りでやや若さを感じる時もある。
(味) こげたゴム。湿気た含み香。口にまとわりつくオイリーな印象。
*** ラフロイグ 29.62 16y 57.0% ***
(香り) ピート香が非常に強い。フェノールやジャーキーな香りもストレートである。軽い酸味をともなう。
(味) ピートが口いっぱいに広がる。酸味が心地よく、ピートが強く単純に感じるが味の数は少なくない。
*** グレンロセス 30.52 27y 51.7% ***
(香り) 深々とエステリー。ウッディーでまったりとした香り。十分な熟成感、キャラメル香も感じられる。バランスも取れていてよくできたモルトである。たいへん心地よい時間が流れていく。
(味) 味はミディアムボディではあるが、幾重にもフルーツが現れ複雑。必要十分な熟成感。
*** ストラスアイラ 58.13 34y 50.3% ***
(香り) トップノートは酸味とフルーツ。しだいに深い熟成感で満たされる。奥には軽いピートが感じられる。
(味) 熟成感は大、しぶみがたいへん心地よい。いがいがと軽いピートが現れる。フルーツの饗宴で非常に複雑で、味の数がたいへん多い。
*** グレンスコシア 93.27 15y 61.3% ***
(香り) まったりとふくよか。イガイガと軽いピートをともなう。アルコール感が強い。
(味) やはりアルコール感が強い。シャープでドライ。単純な味わい。
*** オスロスク 95.07 9y 58.1% ***
(香り) 若草の青い香りがひろがる。ドライ、香りの数は少ない。
(味) トースティーかつモルティ。ニューポットの甘い含み香。
*** トーモア 105.10 21y 57.2% ***
(香り) ライトで爽やかなフルーツ。軽いピートをともなう。
(味) 酸味が心地よい。香りとはうって変わって深みのある味わい。濃いフルーツ。口の中でピリピリはじける。
*** アイル・オブ・アラン 121.22 11y 58.0% ***
(香り) パウンドケーキ、焦がしたシュガー。いがいがと軽いピート。キャラメルの甘い香りで満たされる。
(味) やはりキャラメルは強い。まったりとして甘い。醤油の個性もある。やや湿気た印象はシェリー樽の個性か。
2008年03月22日
コニサーズクラブ(08/2/24)テーマ「オルトモア」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.2.24 スタンドバーにて
今月のお題は、「オルトモア」である。
何から書き出していいものやら、話題、逸話、オルトモアに関して頭の中にインプットされている情報は少ない、そんな蒸留所ではないだろうか。
とうぜん、ハウススタイルなど出来上がっていようもない、あえていえばキース地区の蒸留所であるので、「リンゴ、青なしの香り」であろうか。
そんなことなので、蒸留所の名前があがろうはずがない。それにしてもまたレアな5本が揃ったものである。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] ジャックウイスパーズ オルトモア cask no.1466 1994-2004 20年 53.6% ***
(香り) トップノートは軽いフルーツの香りといがいが。北ハイランドモルトの個性。わずかにレモンの香り。しだいにヌカの香りとピート香が感じられるようになる。ただしミントの香りもありフレッシュではある。
(味) フルーティーであるが、ややドライ。味の数は少ない。
*** [No.2] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.73.15 17年 56.6% ***
(香り) ヌカの香りが強く、ピートも感じられる。奥にはサイダーの風味が感じられ重くならない。
しだいにキャラメル香が強くなり、バランスするようにミントもあらわれる。
(味) 香ばしくトースティー。甘みは強いが酸味がバランスする。わずかにシェリー樽の個性。
*** [No.3] ウイスキー・エクスチェンジ オルトモア バーボンカスク cask no.2972 1992-2006 13年 57.6% ***
(香り) トップノートはエレガント、非常に綺麗な香りである。その後軽いピートが感じられる。
ミディアムボディ。しだいにミントの香りとバニラ香が出てくる。
(味) かび臭い含み香。やはり軽いピートが感じられる。ドライで砂糖水の味わい。
*** [No.4] マキロップチョイス オルトモア 1985-1999 64.2% ***
(香り) ヌカとピートの香り。しかしなぜかエレガントでもある。酸味とセメダインの香りのせいであろうか。エステリーな熟成香が感じられる。しだいにバニラ香が強くなる。
(味) ウッディな熟成香が心地よい。酸味もほどよくあるので重くなったりしない。
*** [No.5] ジェームス・マッカーサー オルトモア 1989-2003 60.5% ***
(香り) ヌカの香りを発端にまったりとした香り。奥にはエレガントな香りも。ワインの酸味を思わせる香り。しだいにエステリー。
(味) ヌカの含み香。ほどよい熟成感が感じられる。湿気っぽさと甘み。硬質な味わいではあるが、シェリー樽の個性も感じられる。
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2008年03月18日
モルトマニア格付けチェック!その3
復活したおまけ問題は「どちらが日本のモルト」というもの。本来のモルト会のテイスティングもしていたので、かなり酔った状態でもあり、これは多分さっぱり見当がつかないだろうと思いました。テイスティングすると、Aの方はシェリー樽熟成独特のゴム臭があり個性的なのに対し、Bはバランスがとれた優等生的なモルト。日本のメーカーは、Aのような個性を出してこないだろうということで、私は迷った末にBを選びました。
結果はAが ザ・マッカラン 12年3問すべてを正解したのは私以外に、前出の大御所Sさん、テイスティングノートでおなじみの山崎白秋さん、参加者最年少のM君の計4人。コニサーズクラブの第1回(当時、M君はまだ未成年!)から9年間、ほぼ毎回参加し続けている3人が面子を施したかたちです。
この後、Stand Bar マスターと話をして、毎回一問ずつやって、ポイントをつけようということになりました。あと2つ3つぐらいなら私でも思い浮かぶけど、問題を考えるのは大変そうで、どれぐらい続けられるのか心配ではありますが、参加する楽しみが増えてとても喜んでいます。
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2008年03月17日
モルトマニア格付けチェック!その2
2問目が終わったところで結果発表。
1問目は、Aがスプリングバンク 1974 カスクで、Bはグレンフィディックのスタンダード・ボトルでした。11人中8人と正解だった人が多かったけど、「値段ほどの差は感じないね」という意見で一致しました。
2問目は、Aがグレンリベット1972 31年(R.N.マクドナルド)(写真の右側)で、Bはオスロスク 1995-2000 5年(マクギボンズ プロブナンス)、こちらも11人中8人が正解。Bは昨年11月のコニサーズクラブに登場していて、年数のわりに熟成感があるという評価でした。こちらもスペックから考えるとそれほど差が感じられずという結果でした。結局どちらも正解したSさんによれば、他のバーで飲んだショット7,000円ぐらいのグレングラッサ(たぶんこれ)のことが頭にあって迷ってしまったとか。ブラインドテイスティングはかくも難しい…
面白い、面白いと大いに盛り上がり、結局用意されていた2問目もやろうということになりました。
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2008年03月05日
モルトマニア格付けチェック!
一人ずつテイスティングし他の人に分からないようマスターだけに答えを伝えるスタイルで、最初の問題は定番の「どちらが高い(3万円以上)」というもの。すぐ分かったという人もいましたが、慎重にテイスティングする人が多くなかなか順番が回ってきません(いつも鋭いコメントを放つ大御所Sさんが迷う、迷う!)。私は素直に美味しいAの方を指して「こっちであってほしい」とコメントしました。
3問用意されているということでしたが、ちょっと多すぎるという話になり、本来の2問目を飛ばして「どちらが長期熟成か?」を続けてテイスティングしました。「これは簡単」という人も多い中、ここでもSさんを含めた数人はずいぶん慎重です。私はノージングした瞬間にBに若さを感じたので、Aをチョイスしました。
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2008年02月20日
コニサーズクラブ(08/1/27)テーマ「ラガヴリン」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.1.27 スタンドバーにて
今月のお題は、「ラガヴリン」である。
ブイランドイメージに対して、モルトの出来は良いか悪いか?
今回の5本に対して答えるならば「悪かった」である。ラガヴリンに対する期待が大きいことも事実であろう。
アイラモルトの中でも、この蒸留所に期待するところは大といえる。オフィシャルボトルの16年は非常にバランスの取れたスタンダードモルトで、ピート、酸味、フルーツ、シェリー、甘さが実にうまく絡み合っている。そんなことからアイラのなかでもバランスのとれた秀逸なモルトを期待しているのである。
テイスティングを進めていくと「ヌカ」の香りが共通して香り、やや暗いイメージがあることから、アイラモルトを消去法で消しこんでいくと、1970年後期のアードベッグと回答をだした。だがしかし正解ではないという。
結局、最後まで正解を出せず、ヒントでサーブされたオフィシャルボトル16年でようやくラガブリンに辿り着いた次第である。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] テイスト・スティル バニラ・ピート 1/223 1994-2007 56.8% ***
(香り) トップノートはフルーティで軽い酸味。追って、軽いピートが軽いヌカとともに現れる。時間とともにピートは強く香るようになる。
樹液、あるいは香草が感じられるときもある。
(味) 酸味とピートが強い。シャープなキャラクターで心地よい。やや舌でピリピリする。ピートが強いだけにやや単調。
*** [No.2] AS WE GET IT 8年 57% ***
(香り) 軽くフルーティ、酸味が心地よい。軽くピートが香る。しばらくするとヌカの香りでまったりとする。
(味) ピートは強いが甘さがあり、 ピートの強いアイラモルトの独特の緊張感はともなわない。
*** [No.3] スコッチモルトセールス クラシック・オブ・アイラ オーク 2006 58% ***
(香り) まずはピートが香る、中程度のものだ。奥にはヌカが感じられる。しだいにまったりとキャラメル香の甘い香りで満たされる。
(味) 深みがありビッグ。味でもキャラメルの個性。甘みと強いピートが意外に協調していておもしろい。やや香ばしい含み香もある。
*** [No.4] スコッチモルトセールス ローラン・ソラン 1991-2006 59.7% ***
(香り) ヌカと強いピート。しだいに上品に変身してくる。エステリー、それも上質なものである。熟成香も十分に感じられる。奥には軽くキャラメル風味。
(味) フルーティかつさわやかな酸味、しかし深みとコクがありビッグボディ。ピートも強い、ピリピリとスパイシーに感じられる時もある。
*** [No.5] オフィシャルボトル ラガヴリン スペシャルリリース 12年 (1st) 57.8% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。砂糖水を連想する香り。奥にはヌカ、酸味がバランスして重たい印象とはならない。
(味) 甘みとピートの味わい。軽い酸味を伴う。ピートにマスキングされ味の複雑さが感じられない。
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2008年01月26日
コニサーズクラブ(07/12/23)テーマ「山崎」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.12.23 スタンドバーにて
今月のお題は、「山崎」である。
もしこのブラインドテイティング会に、スコットランド人が参加したら、今回の5本どう評価するのであろうか。
いきなりこんな書き出しで始めてしまったのだが、そのくらい今回の5本はかつてテイスティングした中でも極めて秀逸なモルトであった。日本人であるがゆえ、日本人のブレンダーにより世に送り出された山崎に好印象を持ってもあたりまえ、との疑問を持ったからである。もちろんテイスティングは完全なブラインドであることは言うまでも無い。
これだけのモルトを5本揃えられるのは、ロングモーン、グレンリベット、グレンファークラス、ブローラ、ハイランドパーク、ポートエレンぐらいであろうか。NO.1のモルトにおいてピートが強いことから、ロングモーン、グレンリベット、グレンファークラスは消える。ところがこの中に正解はないという、もうそうなると考え付くところは「山崎」しかない。
サントリー山崎の実力を十分評価している私ですら、会の終盤に至るまで、今回の5本と山崎とを結びつけることはできなかった。さあ、そんな素晴らしきモルトたち5本を紹介しよう。
*** [No.1] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA 413/424 1986-2007 cask 6B0018 49% ***
(香り) トップノートは爽やかでエレガント。ミント系の香りが心地よい。しだいに熟成感が軽い酸味とともにあらわれる。
さらに時間を経ればピート香が出てくる、軽くタクアン系のまったりした香りもある。
(味) ピートが強い。酸味が心地よく、しっかりとしたヨードも感じるが実に爽やか。味の数も多く複雑。
*** [No.2] 山崎 オーナーズカスク SHERRY BUT 34/557 1996-2006 cask AP70041 63% ***
(香り) トップノートはキャラメル、ツンとした硬さと酸味が同居する。雑味も感じるが悪い種類のものではない。
しだいに雑味は減っていき爽やかに変わってくる。さらに時間がたてば甘いバニラに包まれる、奥には軽いピートがあり、かなり複雑。
(味) 深々とした含み香、樽由来の苦味もあるが酸味とバランスして飲みやすい。
*** [No.3] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA 71/405 1986-2006 cask 6G5029 60% ***
(香り) 上質のシェリー香、焦げた印象はないので極上のリフィルシェリーによるものか。すがすがしい酸味で実にエレガント。エステリーな香りもまたすばらしい印象としている。
しばらくすればキャラメル香とバニラの香り、バーボン樽の個性もあり複雑。
(味) 素晴らしくウッディ、かつエステリー。さらに旨み成分もたくさん感じられる。酸味が味を引き締めている。残り香はバーボン樽。
*** [No.4] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA /244 1986-2007 cask 6G5020 57% ***
(香り) 上質のシェリー香、極上のリフィルシェリーによるものか、NO.3と同系統の香りだが、より香りが濃い。中程度のピート香、酸味が爽やかで重い印象とならない。最高の熟成香と極上のエステル香。至福の時間は終わって欲しくない。
(味) 素晴らしくウッディ、それも最高の樽香である。バランスするように上質のエステル香が香る。旨み成分も複雑で味の数はたいへん多い。残り香はバニラと古木。
*** [No.5] 山崎 オーナーズカスク SHERRY BUT 335/401 1995-2007 cask 5C3009 49% ***
(香り) トシェリー香がたちこめる。まったりしているが爽やかでもある。酸味がほどよく、旨みを感じさせる香りがある。
バニラやキャラメルの甘い香りが強い、ポート樽の個性も感じられる。
(味) シェリー樽の個性。にがみ深みがすばらしい。典型的なシェリー樽のあじわいであるが、焦げたゴム臭はなく、雑味、湿気た含み香もない。うまくシェリー樽を使ったと思われる。
2008年01月15日
SMWS ウインター・ボトリング試飲会(07/12/9)
SMWS 2007 WINTER BOTTLING Tasting in Nagoya
Bar Barns 2007/12/09

山崎白秋さんに書いていただいたソサエティ(SMWS)試飲会のテイスティングノートを紹介します。
*** グレンリベット 2.69 21y 52.7% ***
(香り) トップノートはエステリー、しだいに熟成香がでてくる。軽い酸味とほのかな甘味。
(味) やさしい甘味。カラフルなフルーツ。
*** ボウモア 3.130 10y 58.7% ***
(香り) フルーティー、酸味。しだいにピートが強く香る。
(味) 明るい含み香、ピートは強いがフルーティーで爽やか。程よい酸味。
*** ハイランドパーク 4.121 20y 51.0% ***
(香り) 香りが弱いがしだいにフルーツが開いてくる。アルコール感が強い、奥にわずかなピート。
(味) フルーティーだが、辛くドライ。ピートをともなう。
*** ロングモーン 7.42 21y 50.2% ***
(香り) 香水を思わせる上品な香り。じつに爽やかで秋の青空を思わせる香り。酸味が心地よい。
(味) 味は一転してシャープでドライ。辛くハードな呑みくち。
*** マッカラン 24.98 16y 56.7% ***
(香り) シェリー樽の個性が強く出ている。雑味が強く、麦芽風味。
(味) きわめて湿気た含み香。雑味強い、焦げたゴム。
*** スプリングバンク 27.66 11y 58.0% ***
(香り) ツンと硬質な香り。麦芽風味が強くトースティ。
(味) アルコール感が強い。辛くドライではあるが、麦芽由来の甘味も感じられる。
*** アイル・オブ・ジュラ 31.17 18y 57.6% ***
(香り) キャラメル香が強いがエステリーで個性的である。熟成感もあり深い香りである。
(味) ピートが強く、深い味わい。うまみ成分も強く充実した呑み口。
*** クラガンモア 37.35 14y 58.8% ***
(香り) シェリー香が強く心地よい。しだいに焦げたゴムが見え隠れするが、エステリーな香りが強く、うまく欠点をカバーしている。バニラの甘い香りも強い。
(味) シェリー樽の個性。うまみも十分でており酸味とバランスしている。アルコール感は強い。
*** リンクウッド 39.60 11y 57.1% ***
(香り) トップノートはバニラ。甘い香りに包まれる。さわやかなエステリーも心地よい。
(味) 一転して味は酸味が勝ち、苦味も強く単調である。熟成不足か。
*** クレイゲラヒ 44.34 8y 61.1% ***
(香り) キャラメル香が強く、まったりした印象。甘い香りが立ち込める。
(味) 深みを感じる味わい、しだいにアルコール感が強く感じられる。
*** ダラスデュー 45.21 31y 47.4% ***
(香り) 爽やかで上質なエステル香。甘さも程よく、しばらくすればウッディな熟成香に包まれる。深みもありすばらしい香り。
(味) 木の香りで支配され、樽由来の苦味が心地よい。フルーティーさも程よく、くどくならない。フルボディではないところが残念。
*** カリラ 53.116 10y 59.8% ***
(香り) シャープなピートがハードに香る。奥には甘い香りも感じられる。
(味) 麦芽由来の甘味と旨みが感じられる。ピートは強くシャープな味わい。
*** グレントファース 63.19 17y 54.8% ***
(香り) 軽い香り、甘い香りではあるがアルコール感が強く、ややきつい。
(味) シャープでドライ。アルコール感が強くやや単調な味わい。
*** グレンキース 81.11 32y 56.4% ***
(香り) すばらしくエステリー、トースティで香ばしい。熟成感は十分である。
(味) やや焦げた印象はあるが、すばらしい熟成感、至福の時間が過ぎていく。
*** ロングロウ 114.06 17y 56.1% ***
(香り) 爽やかにエステリー。奥にピート香、軽いシェリー香。
(味) ピート、シェリー、フルーティーの三拍子に深い旨みがプラスされている。複雑な味わいである。
2007年12月17日
オスロスク(07/11/25)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.11.25 スタンドバーにて
今月のお題は、「オスロスク」である。
オフィシャルボトルは、「シングルトン」として有名な蒸留所であった、しかし残念ながら現在はグレンオードがシングルトン・オードを名乗っているようである。
あまり目にすることのない、このスペイサイドモルトを5本揃えるのは非常に難しい仕事であろう、しかし今回もレアなモルトが5本揃っていた。
オスロスクのハウススタイルを知る手立てとしては、オフィシャルボトルである「シングルトン」をたどるしかない。そしてそれは、軽いシェリー樽熟成由来の香りと、わずかな麦芽風味である。
そんな漠然とした記憶しかないので、今回、最後まで蒸留所の名前を上げることはできなかった。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] SMWS 95.6 1985-2007 21年 54.6% ***
(香り) トップノートはミント、しだいにフルーティーに変化してくる。最初はドライに感じるがしだいに甘さと軽い酸味がでてくる。
しばらくすると熟成香が開いて濃密な香りに満たされる、熟成香はウッディなものではない。さらにキャラメル的なまったりとした香りに感じられるときもある。
(味) 深々とした含み香が素晴らしい、ウッディな熟成香を感じる。さらに渋み、苦味がスパイスとなって複雑な味わいとしている。
サツマイモの皮の香りを感じる時もある
*** [No.2] シグナトリー オスロスク シェリーバット 1979-2006 26年 56.7% ***
(香り) トップノートは甘い香り、すばらしくスィート、また素晴らしくエレガントな香りでもある。リフィルシェリー樽熟成の個性。
しばらくするとイチゴの香りも出てきて、最後にはバニラも感じられる。
(味) シャープでドライ。レーズン系のフルーツ。力強い呑み口。
*** [No.3] ディアジオ レアモルト オスロスク 1974 28年 56.8% ***
(香り) 上品でエレガントな香り、高貴な香水が漂う。しばらくすると熟成由来のキャラメル香が顔を出す。
(味) シャープな飲み口、奥にウッディが感じられるが、でしゃばらない。
フルーツと酸味がバランスしているが、意外にからい。素晴らしく深みがある。
*** [No.4]キングスバリー オスロスク 1990 15年 62.8% ***
(香り) まったりと深みのある香り、しばらくするとバニラの甘い香りがでてくる。奥には麦芽由来のシリアルな香りが感じられる。やや単調な香りとアルコール感。もうすこしの熟成がほしいところである。
(味) 北ハイランドの若いモルトの個性、硬くツンとした含み香。ドライ。
*** [No.5]マクギボンズ プロブナンス オスロスク 1995-2000 5年 62.3% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。すぐさまバーボン樽由来の甘い香りと、かすかなキャラメル香が広がってくる。しかしそれ以上の香りはない。
(味) 若くアルコール感が強い。モルティ。荒々しい。
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2007年11月12日
セントマグダーレン(07/10/28)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.10.28 スタンドバーにて
今月のお題は、「セントマグダーレン(セントマグデラン)」である。
蒸留所の名前として非常にかっこがよろしい、がそれとは裏腹に飲んでみるとあまりパッとしない印象がある、ローランド、閉鎖というキーワードもそれを助長している。ところが今回の5本を飲み終えてそんな印象は完全に払拭されたといってよい。
私自身ノージング中においては北ハイランド、飲んでみるとスペイサイドそんな個性が感じられたが、やはり「ローランド」という言葉はメンバーの間からも出てはこなかったのである。ローランドといえば大人しく麦芽風味が強い印象があるが、今回の5本についてはまったく当て嵌まらないといえる。
とにかく香りの数が多く、香りの立ちが早く、かつ濃い香りでメンバーを楽しませてくれた5本であった。
最近はリンリスゴーと呼ばれることが多いことを付け加えておく。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] SMWS 49.11 1975-2000 24年 50.1% ***
(香り) 色彩感が豊な香り。フルーティでやや酸味をともなう。その後甘い香りが立ち、さらにエステリーな熟成感が漂うようになる。
(味) フルーティーで甘い。ややぴりぴりしてスパイシー。ほのかな麦芽の香りと旨みが感じられる。
*** [No.2] ハートブラザーズ セントマグダーレン 1982-2003 21年 56.5% ***
(香り) トップノートはまったりとキャラメル。次に酸味が立ちバランスする。ツンと硬質でシャープな香りは北ハイランドのものであろうか。
しばらくすると軽いタクアンの香りも感じられる。 奥にはざらざらとした香りがあるが、軽いピートの香りかもしれない。
(味) やや柑橘系のあじわい。やはり香りと同じように、硬く鼻に抜ける含み香がある。ハーブも何種類か感じられる。ここでも軽いピートを意識する。
*** [No.3] ウイスキーエクスチェンジ リンリスゴー 1982-2006 23年 60.0% ***
(香り) とにかく香りの立ちが早く、香りは濃くてまったりとしたものだ。キャラメル香が心地よい、バーボン樽由来のものか。
奥には軽いタクアンもあるがマイナスイメージのものでは無い。さらに時間がたてば深くエステリーで、香水のような香りも感じられ非常に複雑である。
(味) スパイシーではあるが、酸味、甘味とバランスしている。加水すると綺麗にフルーティーである。
*** [No.4]マキロップチョイス リンリスゴー 1982-1999 17年 61.2% ***
(香り) トップノートではややひねた香りもあるが、すぐさま上質なエステリーで満たされる。香水のような綺麗で鮮やかな香りである。香りの数が非常に多い。
(味) ドライでスパイシー。加水すればフルーティーとなる。やや塩っぽいが旨みも十分に感じられる。
押し出しの強い樽香がなくても上質の熟成が感じられる大人のモルトといえる。
*** [No.5]ダンカンテイラー レアレストオブザレア リンリスゴー 1982-2004 21年 63.5% ***
(香り) トップノートはエステリー、しだいに甘く濃い香りでみたされる。一方酸味が弱く、しゃっきりしない。味の数は多い方ではない。
(味) スパイシーでシャープ。甘味と旨みをともなうが、やや単調。
2007年10月10日
アルコール度数が高いと美味いか?(07/9/23)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.09.23 スタンドバーにて
今月のお題は、「アルコール度数が高いと美味いか?」である。
モルト会では多くの場合、アルコール度数の低い順からサーブされる、そんななかで「この5本であなたの一番好きなモルトは」と問われると3~5番目になることが多い。
アルコール度数が高ければ一般的に評価が高いのか? そんな疑問が湧き上がって当然である。そんな疑問を明らかにすべく今回の企画は進められた。
前回の「ラフロイグ」において、アルコール度数の低いオフィシャル30年が散々な結果だったこともその伏線となっている。
結果からいえば、その仮説はほぼ証明されたといってよい。そこそこの長熟モルトが揃ってはいるが、かなりの高評価を得られたのである。
当然の結果として、いつもより酔いが強かったことを付け加えておく。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] シグナトリー アルタナベーン 1977-2005 27年 60.7% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。その後フルーティーで華やかな香りとなってくる。ほのかな酸味が心地よい。
時間とともに爽やかさは増していき、レモン菓子の如くである。奥にはキャラメル香も感じられる。
(味) ウッディーな味わい、香りとはうって変わって非常に濃い。酸味もほどよくバランスしている。樹液の含み香もあり複雑な印象。
熟成感は十分であるが、若さを感じる時もあるので評価が難しいモルトである。
*** [No.2] ゴードン&マクファイル ストラスアイラ 1972-1997 25年 62.6% ***
(香り) トップノートはフルーティー。やや「いがいが」するのはピート香か?しだいにキャラメルのような甘い香りが開いてくる。
エステリーな熟成香がすばらしい。シェリー香やブドウの香りが交互に現れ複雑。
(味) アルコール感が強い。ブドウの味。香ばしい印象はシェリー樽由来のものか。フィニッシュは長い。
*** [No.3] ウイスクイー インプレッシブカスク リンリスゴー 1982-2006 24年 62.7% ***
(香り) トップノートはブドウの香り、次に現れるのはウッディーな熟成感である。ミディアムボディ。
しだいに甘い香りが漂うようになる。麦芽由来の旨みがかんじられ、わずかな若さもみられる。
(味) フルーティーではあるが辛い。ぴりぴりとしてドライ。軽いピートを伴う。
*** [No.4]チーフテインズ ダラスデュー 1980-2004 24年 63.0% ***
(香り) やや湿気っぽい香りではあるが、深みがすばらしく、バランスする酸味が心地よい。しだいに甘味と熟成香が開き、すばらしい香りとなる。甘い香りはシェリー樽由来のものか。
(味) 甘味と、ぶどうの味が濃くビッグボディ。ぴりぴりとしてドライにも感じるが、渋み、旨みが素晴らしい。
*** [No.5]スペイバーン オフィシャルボトル 25年 63.7% ***
(香り) トップノートはフルーティー、すぐさま深みや、樽由来の素晴らしくウッディな香りに包まれる。熟成感は十分で幸せな気分にさせてくれるモルトである。
(味) シェリー樽の個性、甘味がすばらしい。次に現れるのは旨み成分とバニラである、重くならないのは適度な酸味のせいである。
ぶどう系の味わいで、熟成感がすばらしい。
2007年10月02日
SMWS オータム・ボトリング試飲会(07/9/16)
SMWS 2007 AUTUMN BOTTLING Tasting in Nagoya
Bar Barns 2007/09/16

山崎白秋さんに書いていただいたソサエティ(SMWS)試飲会のテイスティングノートを紹介します。
*** ボウモア 3.128 10y 57.7% ***
(香り) トップノートはフルーティー。シャープなピート香、それほど強いピートでは無い。程よい酸味が香り、ジャーキーな香りとバランスしている。
(味) ジャーキーでピーティー。ヨード臭さは少なく洗練されている。フルーティーで酸味が立つ。
*** ハイランドパーク 4.117 20y 51.1% ***
(香り) 上品なエステル香が心地よい。控えめでさわやかな熟成香が奥ゆかしい。甘い香りと清々しい酸味。
(味) ウッディーかつエステリーでほどよい熟成感。ビッグボディーではないが長く飲んでいられる。
*** インチガワー 18.25 21y 50.6% ***
(香り) 軽いピートが感じられる。梨系のフルーツ香が心地よいが、しだいにキャラメルやヌカ臭さが香ってくる。ただし下品ではない
(味) 深い味わい、木の含み香が熟成を感じさせる。ややイオウ臭く、辛い。複雑な味わい。
*** リンクウッド 39.59 22y 53.9% ***
(香り) まず若さをかんじる。砂糖水の香り。繊細なフルーツ香。
(味) 爽やかでエステリー。酸味が心地よいが薄い味わい。
*** ロイヤルブラックラ 55.17 12y 57.4
(香り) 若く、麦芽風味が強い。雑味を感じさせる香り。
(味) 甘味、深み、旨みがすばらしい。若さは感じられるが味わい深い。
*** グレンアルビン 69.12 27y 57.8% ***
(香り) 暗さを感じさせる香り。エステリーではあるが香りが弱い。しだいにバニラ香が立ってくる。
(味) アルコール感が強い。フルーティーでニュートラルな印象。
*** グレンスコシア 93.20 14y 61.0% ***
(香り) 砂糖水を思わせる香り。若草の香りで青々としている。やや若い印象
(味) 味は硬い。麦芽由来の甘さと砂糖水の味わい。ドライで単調である。
*** オスロスク 95.6 21y 54.6% ***
(香り) トップノートはキャラメル、深々とした香り。ややひねた香りを伴う。
(味) ひねた含み香。まったりと深い味わい。やや湿気た香り。
*** グレンクレイグ 104.7 32y 49.4% ***
(香り) トップノートはすばらしくエステリー。澄み切った青空のような印象。
(味) エステリーでウッディ。熟成感十分ではあるがやや軽い。度数のわりにアルコール感がある。
*** トーモア 105.11 22y 57.0% ***
(香り) シェリー香由来の香りがすばらしい。樽由来の渋みが熟成を感じさせる。酸味が心地よく甘さとバランスしている。やや香ばしいところもある。
(味) 酸味と甘味がバランスしている。味は濃く複雑である。梅の味わいもある。
*** ブレイズオブグレンリベット 113.13 12y 58.0% ***
(香り) 爽やかにエステリー。上品な熟成が感じられる。遅れてバニラの香り。
(味) ややアルコール感が強く、辛い。フルーティーではあるがドライ。
2007年09月06日
ラフロイグ(07/8/26)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.08.26 スタンドバーにて
今月のお題は、「ラフロイグ」である。
ラフロイグといえば、アイラモルトのなかでも特にピートが強く、フェノールやヨード香と相まって、熱狂的なファンが存在する蒸留所である。
ところがモルト会でテイスティングをすれば、なぜかそんな強烈な個性が見えてこない、これもブラインドテイスティングのなせる業か。今回テイスティングを進めていってもラガブリンという名前があがってもラフロイグの名前はなかなか出てこなかったのである。
さらに今回はオフィシャルボトルの30年が出されたのであるが、香りは最高と感じながら味はブレンデッドではないかとさんざんであった。それだけカスクストレングスの味わいは濃厚であると再認識したしだいである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] テイスト・スティル ラフロイグ ラムフィニッシュ 1996-2006 10年 63.5% ***
(香り) トップノートはミント、軽くエステリーで上品である。しばらくするとミルクの香りがでてくる。さらに追って軽いピート香を感じるようになる。
キャラメル香も顕著でバーボン樽であろうか。
(味) まずピートを感じる、その後フルーティーでさわやかな酸味。しばらく味わっていると、奥にはさまざまな深みのある味が感じられ複雑である。
*** [No.2] ジャック・アンド・ジャック ラフロイグ バーボン 1996 10年 53.4% ***
(香り) 軽いピートを感じる、その後青い柑橘系の香り。軽くエステリーであるが、アルコール感が強く、雑味とともにやや若さが出てきてしまう。
(味) ピートが強い、しかし旨みがのっており、飲みごたえがある。比較的ドライであり、フィニッシュはピートに支配される。
*** [No.3] SMWS 29.59 ラフロイグ 1989-2006 17年 58.9% ***
(香り) 深い香り、まったりとしてビッグボディ。ややえぐみが感じられる。アルコール感が強い。
しだいにバニラの甘い香りが漂うようになるが、シェリー樽の個性も感じられる。酸味もほどよくバランスしており重くならない。最後になったがピートが中程度に香る。
(味) 甘味が心地よい、エステリーかつフルーティーで爽やか。ピートは強いが、それだけではない飲み口である。最後は辛味を感じる。
*** [No.4] オフィシャルボトル ラフロイグ 30年 43% ***
(香り) 最高のエステリー。高級フルーツ。深みがあり、すばらしい甘味を伴う。ほどよく酸味が香る。色彩感が強い香り。
比較的早く香りが弱くなり、ピート香が顔を出す。
(味) 含み香が弱い、ブレンデッドのような軽さもある。ピリピリとしていてドライでからい。
気がついてみるとけっこうピートが強い。
*** [No.4] アベイヒル ラフロイグ ノンチル リフィルホッグスヘッド 2000-2006年 57.4% ***
(香り) トップノートはキャラメル、甘い香りが気分をほっとさせる。やや焼酎くさいところもある。
時間とともにピート香が強くなる
(味) 甘いのみ口。深みがありボディが厚い。その後ピートが強く出てくる。ほろにがいフィニッシュ。
2007年08月31日
ラフロイグの悲劇
最初のテイストスティルの10年(63.5%)はラムカスクもので、トップノートはスペイサイドを思わせる甘く華やかな香り。味にはピートを感じたので、多分アイラだろうと思いました。2本目はジャック&ジャックの10年(53.4%)。これはかなりスモーキーでしたが、柑橘系や乳酸の香りも感じました。3本目はソサエティの29.59(17年 58.9%)。かすかにシェリーが香りバニラやスパイスもあるグッドバランスな1本でした。
そして問題の4本目。トップノートは素晴らしいフルーツ香。一瞬60年代ボウモアかなと思いました。口に含むとそれまでのカスクものと比べると明らかに弱い。「香りはいいけど、味はダメだね」と散々な評価でした。最後の1杯はアベイヒルの2000年(57.4%)。さすがに焼酎のような若い香りだけど、悪くはないという評価。
で問題の4杯目が何だったかというと、何とオフィシャルの30年!以前に紹介した40年と一緒に出てきたとき以来、2回目の登場でした。あのときは40年を上回る評価だったのに、今回は…
Stand Bar マスターは出す順番で散々迷ったということでしたが、多分最初の1杯にもって来ても、似たような結果だったと思います。テイスティングの評価は組み合わせによって大きく左右されること、そしてブラインドテイスティングの怖さを改めて知る結果となりました。
2007年08月07日
アードベッグ(07/7/22)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.07.22 スタンドバーにて
今月のお題は、「アードベッグ」である。
アードベッグといえば、アイラモルトのなかでも特にピートを焚いたモルトであり、かつてはそのハードさを売りとしていた。
しかしビッグネームでありながら、湿気っぽい、かび臭い、熟成感が無いなど仲間内では、それほどよい評価が得られていない蒸留所でもあった。
今回5本のテイスティング後、ピートが効いていながら穏やかな利かせ方で、枯れたピートを楽しむことのできる大人のアイラという印象をもった。メンバーからは5本で100年はいっているなと高評価である。
そんなことなので、アイラモルトと特定されたあともアードベッグの名前がでてこない。種明かしの後、みな10年以下の熟成ときいて驚くメンバーであった。
蒸留再開した後のアードベッグはすばらしいと結論づけておこう。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] アードベッグ スティルヤング(オフィシャルボトル)ノンチル 1998-2006 56.2% ***
(香り) トップノートはハッカとミント。ドライでさっぱりとしているが、注意深くノージングすれば、かすかに熟成香を感じ取ることができる。
軽いピート香、こなれたピート香である。その後キャラメル香がひろがり、さらにエステリーもあらわれる。
(味) ドライ。ピートが強い、シャープなピートである。ヨード香が少なく、クセの強いものではない。
*** [No.2] アードベッグ べリーヤング(オフィシャルボトル)ノンチル 1998-2004 58.3% ***
(香り) ハッカ、ミントが香る、その後エステリー。かすかにピート、酸味が心地よい。
(味) エステリーな含み香のあとすぐさまシャープなピートが現れる。にがみ、酸味、旨みが
三位一体となり、ピートだけで終わらないうまいモルトである。
*** [No.3] SMWS 33.60 アードベッグ 1998-2005 7年 58.0% ***
(香り) まず酸味が感じられる、追ってミント、ハッカなどハーブ系の香りに満たされる。その後ようやくピートが立ってくる。
前面にピートが出ず、実にうまいピートの利かせ方だ。
(味) 酸味とピートのバランスが良い。ピートはヨード香が強くなく、じつにこなれている。全体的にはシャープな味わい。やや味の数が少ないか。
*** [No.4] SMWS 33.50 アードベッグ 1994-2004 10年 59.5% ***
(香り) まったりと深い香り。酸化した印象、やや若さを感じる。その後キャラメルのキャラクターとなる。軽いピート香。
(味) ひねた香り、ただし邪魔になるほどのものではない。やや単調で若い印象。その後ピートで支配される。
*** [No.5] SMWS 33.56 アードベッグ 1998-2005 6年 59.6% ***
(香り) トップノートはミントとハッカ。奥に熟成を感じる。しばらくハーブを楽しんでいるとしだいにキャラメルが顔を出してくる。
(味) まず酸味が広がるがピートが支配的となる。じつに旨みを感じさせるよくできたモルトである。
2007年07月29日
YOUNG ARDBEG
私は残念ながら7月22日のコニサーズクラブに参加できませんでしたが、この日のテーマは、私の持ち込みネタ “YOUNG ARDBEG”、オフィシャルとソサエティから出た熟成10年以下の若いアードベッグを5本というものでした(昨夜、写真だけ撮ってきました)。実は Stand Bar マスターが不評を買うのではないかと非常に心配していたテーマだったのですが、やってみたら非常に評判がよく、なぜかブラインドでアードベッグと言い当てた人もいなかったそうです。山崎白秋さんのテイスティング・ノートがとても楽しみですね。
写真の一番右「オールモスト・ゼア」は、当日は出されておらず(一昨日に届いたとか)、ベリー・ヤング、スティル・ヤング+ソサエティが3本(ある意味これもオフィシャル?)というラインナップ。私は来週にでも復習しに行く予定なので、オールモスト・ゼアも一緒に試飲しようと思います。
2007年07月08日
ハイランドパーク(07/7/1)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.07.1 スタンドバーにて
今月のお題は、「ハイランドパーク」である。
いきなりの結論ではあるが「ハイランドパーク3度目の正直ならず」である。毎回読んでいただいている方はご存知かとは思うが、意味不明の方もおられるのであらためて説明を入れておく。
言わずとしれたビッグネームのハイランドパーク、これの長熟ものが5本も集まれば美味くないはずがない。ところが1回ならずも2回もモルト会のメンバーでは散々の評価を受けている。
前回までの10本にはシェリー樽熟成は含まれていないことから「ハイランドパークは、シェリー樽熟成が不可欠」との認識を持ったメンバーは多いはずである。
そんな評価を覆すべく今回に至ったわけであるが、5本テイスティングを終えて、個性に欠ける、香りが弱い、ザラザラするなど良い言葉は出てこない。サーブする方々には申し訳ないが、またしてもリベンジならずの会となったのである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] ウイスキーエクスチェンジ ハイランドパーク ホッグスヘッド 1990-2006 16年 51.9% ***
(香り) トップノートは花のような香り、その後桃系のフルーツが現れる。ミントやハッカなどハーブ系の香りも感じられる。奥に熟成感はあるが注意深くしないとわからない。
やや酸味も感じられ、最後にはしょうがの香りも出てくる。
(味) フルーティかつフルーティ、ブドウの味が広がる。味の数は多くなくドライである。
*** [No.2] ザ・ビンテージ・モルトウイスキー社 カスク・アンド・シスル ハイランドパーク 1981-2007 25年 52.8% ***
(香り) まずミントが香る、良い香りだが印象が弱い。その後まったりした印象に変わってくる。タクアン系の香りも見え隠れする。
(味) ブドウの味が濃い。最初ピリピリ、その後ザラザラの印象。
*** [No.3] デュワー・ラトレー ハイランドパーク オークリフィル 1981-2005 24年 51.5% ***
(香り) ピッチが高く、爽やかなフルーツ香、バニラの香りもある。しばらくするとエステリーが開いてくる、熟成由来のものか。軽いピートも感じられる。
(味) フルーティだが、ドライ。単調な味わい。
*** [No.4] SMWS 4.104 ハイランドパーク オーク 16年 54.6% ***
(香り) トップノートは言葉にできない香り、突拍子もない香りではないが、なぜか言葉にできなかった。その後キャラメルが香るようになる。
少し変わったトップノートに戸惑ったが、後半はウッディーな樽香が心地よい。
(味) ジンと刺し、ドライでアルコール感を伴う。味にふくよかさが無い。
*** [No.5] ウイスキーエクスチェンジ ハイランドパーク 1989-2006 17年 55.8% ***
(香り) まったりと濃い香り。キャラメル風味、酸味がバランスしている。アルコール感は強いがフルーティ。香りの数は多く複雑である。
(味) まずブドウにみたされるが、その後ウッディな樽由来の味わいが口にひろがっていく。まったりとふくよかで濃いが、花のような印象もある。







