2008年06月17日
コニサーズクラブ(08/5/25)テーマ「グレンギリー」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.5.25 スタンドバーにて
今月のお題は、「グレンギリー」である。
パフューム香、石鹸香といえばボウモアというほど、一時期のボウモアモルトには独特の香りが強く感じられた。
そんな独特で個性的なパフューム香は、ボウモアのほかグレンギリーやほんのわずか数えるほどの蒸留所のモルトでしか味わうことができない。
現在出回っているボウモア、オフィシャルボトルの12年には、そんな個性がまったく無くなってしまって残念であるが、グレンギリー蒸留所には是非残しておいてもらいたいものだ。
今回、No.4のモルトにそのパフューム香があった、この一本がなければ蒸留所を絞り込むことは難しかったといえる。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] ジェームズマッカーサー オールドマスターズ グレンギリー 1988-2006 53.9% ***
(香り) 甘くエレガントなトップノート。リフィルシェリーの上品な香り、ややミントの香りも。酸味がほどよく、甘みがバランスしている。
(味) 若さからくるアルコール感がある。ドライで硬い味わい。遅れてピートを感じる。
*** [No.2] シグナトリー グレンギリー 46/272 1988-2005 16年 55.3% ***
(香り) もったりとした香り、暗いイメージもある。重い柑橘系の香り、酸化して焼けたような感じである。ニューポットのような香りと言い換えることもできる。
しだいに嫌味は消え去っていく。フルボディに近い。奥には軽くピートが感じられる。
(味) ドライで味の数が少ない、硬い柑橘系の味わい。
*** [No.3] ダンカンテイラー グレンギリー 15/283 1998-2006 18年 55.8% ***
(香り) 甘い香りが広がる、非常に濃い香りだ。酸味もほどよい。ややミントの爽やかさも。しだいにバニラの香りがプラスされるとともに、ウッディな熟成香が感じられるようになる。
(味) 酸味と深み、さらにウッディな味わいで素晴らしい熟成を感じ取ることができる。味の数は少なくないが意外にドライである。
*** [No.4] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.19.39 1985-2005 19年 54.0% ***
(香り) トップノートはエステリー。酸味もほどよく、ブドウ系のフルーツが香る。香りの数はそれほど多くない。しだいに甘い香りが出てくる。
(味) 強い化粧品香、ボウモアを彷彿とさせるパフューム。オイリーでいつまでも口にまとわり付く。
*** [No.5] ダグラスオブドラムランリグ グレンギリー ラムフィニッシュ 1968 36年 55.9% ***
(香り) 非常に濃い香り。エステリーで酸味を伴う。作られた熟成香とも取れるが、よく出来ている。ホワイトオークの新樽の個性、バーボンの香りに通ずるものがある。しだいにシェリー樽由来の香りも出てくる。
(味) 酸味が心地よい。含み香りにやや嫌味を感じる。わずかなピートが味を引き締めている。深みからくる軽い熟成感。
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2008年05月24日
コニサーズクラブ(08/4/27)テーマ「グレングラッサ」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.4.27 スタンドバーにて
今月のお題は、「グレングラッサ」である。
グレングラッサ、いったいどんな個性の蒸留所なのか、ベテランのモルト呑みでもひとことで言える方はそうはいないであろう。
シェリー樽を多用し、やや濃い目のモルトに仕上げる、そんな印象もあるが、ハウススタイルといえるほどのものでもないと思う。
そんなグレングラッサであるが、シェリーの濃い目のモルトも出されてはいるが、なかなか悪くない印象をメンバーは持ったようである。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] シグナトリー グレングラッサ cask no.2384 1976-2006 29年 46.8% ***
(香り) さわやかでフルーティ、ミント系の爽やかさである。軽くいがいがするのはピート由来か。しだいに酸味とともに深みが出てくる。
(味) 香りから一転して、ドライでからい。それほど複雑ではない。
*** [No.2] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.21.24 1976-2004 27年 48.8% ***
(香り) 甘い熟成香。酸味がバランスして心地よい。上品なエステル香が香る。しだいにキャラメル香が広がり深みが増す。
(味) 非常に深みがあり飲みごたえ十分。ウッディな含み香がすばらしい。やや辛い。
*** [No.3] ロイヤル・マイル・ウイスキー グレングラッサ 206/254 1976 28年 50.8% ***
(香り) トップノートは甘い香り。しだいに酸味がひろがり、上品でさわやか。非常に複雑で香りの数が多い。
(味) 意外にドライでからい。しだいにフルーティーに変化する。にがみを伴うが、熟成を感じさせる種類のものだ。軽くウッディであり、上質な樽で熟成されたことがうかがえる。
*** [No.4] ジャック・ウイバース グレングラッサ シェリーカスク 1986-2006 20年 54.6% ***
(香り) 焦げた香り。紹興酒あるいは醤油の香り。ラム樽の個性も感じられる。まったりとしながらエステリー。
(味) 香ばしい風味、こげたゴム。湿気た含み香はないので嫌味にはならない。しばらくすれば甘みと、良い意味での香ばしさを感じるようになる。
*** [No.5] マーレイ・マクディビット グレングラッサ 1986-2006 20年 55.3% ***
(香り) 焦げた香り。追って醤油の香りが立つ。まったりと深みがあり、甘みが心地よい。しだいにキャラメル香が広がる。注意深く香ればイオウの香りが出てくる。
(味) こげたゴム、ややアルコール感を伴う。中程度の酸味。
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2008年04月22日
コニサーズクラブ(08/3/23)テーマ「ロングロウ」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.3.23 スタンドバーにて
今月のお題は、「ロングロウ」である。
ロングロウ、言わずと知れたスプリングバンク蒸留所のセカンドラベルである。通の間でも人気の高いブランドであり、アイラモルトとはスタイルのちがうピートをほどよく利かせた個性が人気の秘密ではないだろうか。
そんなロングロウであるが、なぜか私のまわりでの評価は芳しくない。比較的若いモルトが多いせいもあるのだが、モルティー、トースティー、若い、青い、雑味、そんな印象が拭い去れない。
ところが今回の5本は、かなり良いものが揃ったようである、比較的色が濃いものが多く、シェリー樽の関与があったのかもしれない。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] テイストスティル ロングロウ 1/188 1992-2007 49.1% ***
(香り) トップノートはミントとハッカ。しだいにフルーツ香が開いてくる、非常にエレガントな香りである。さらに時間をおけばハチミツの香りも感じられる。
(味) ピリピリとからい。シャープな味わいではあるが、やや湿気たところもある。
*** [No.2] ロングロウ ウッドエクスプレッション トカイウッド 1995-2005 10年 (オフィシャル) 55.6% ***
(香り) シェリー樽のファーストフィルであろうか、ややこげた香り。しだいに黒糖の香りで支配される、ラム樽熟成か?
さらに時間がたてば、エステリーな爽やかさとヌカっぽい重たさを感じるようになる。最後にピート香で締めくくられる。
(味) こげたゴムと湿気た含み香。酸味がありそれほど嫌味となっていない。
*** [No.3] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.114.6 1990-2007 17年 56.1% ***
(香り) ミディアムボディ。酸味、フルーツ、甘さ、ウッディネスがバランスしている。中程度のピート香と十分な熟成感。香りの傾向はリフィルシェリーか。
(味) 口に含んだ瞬間のエステル香が心地よい。しだいに香ばしく変化する、軽いピートをともなう。ピリピリ感が強い。
*** [No.4] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.114.5 1990-2005 14年 56.9% ***
(香り) まず酸味が香り、しだいに素敵なエステル香に満たされる、有機溶剤系の熟成香もすばらしい。まったりとボディも厚くフルボディに近い。軽いピート香、リフィルシェリー熟成の個性。
(味) 香ばしい風味、こげたゴムはない。やや湿気た含み香。しばらくすれば甘みを感じるようになる。中程度のピート。
*** [No.5] ロングロウ 1993 13年(オフィシャル)57.1% ***
(香り) 柑橘系のフルーツの香り、ややドライで香りの立ちが遅い。しだいにエステリーが開いてくる。
(味) 硬質な香り、旨み成分が多い。甘さが広がり、さらに香ばしい香りが味を引き締める。酸味があり旨みと甘さとバランスする。最後には、やや若さを感じることとなる。
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2008年03月22日
コニサーズクラブ(08/2/24)テーマ「オルトモア」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.2.24 スタンドバーにて
今月のお題は、「オルトモア」である。
何から書き出していいものやら、話題、逸話、オルトモアに関して頭の中にインプットされている情報は少ない、そんな蒸留所ではないだろうか。
とうぜん、ハウススタイルなど出来上がっていようもない、あえていえばキース地区の蒸留所であるので、「リンゴ、青なしの香り」であろうか。
そんなことなので、蒸留所の名前があがろうはずがない。それにしてもまたレアな5本が揃ったものである。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] ジャックウイスパーズ オルトモア cask no.1466 1994-2004 20年 53.6% ***
(香り) トップノートは軽いフルーツの香りといがいが。北ハイランドモルトの個性。わずかにレモンの香り。しだいにヌカの香りとピート香が感じられるようになる。ただしミントの香りもありフレッシュではある。
(味) フルーティーであるが、ややドライ。味の数は少ない。
*** [No.2] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.73.15 17年 56.6% ***
(香り) ヌカの香りが強く、ピートも感じられる。奥にはサイダーの風味が感じられ重くならない。
しだいにキャラメル香が強くなり、バランスするようにミントもあらわれる。
(味) 香ばしくトースティー。甘みは強いが酸味がバランスする。わずかにシェリー樽の個性。
*** [No.3] ウイスキー・エクスチェンジ オルトモア バーボンカスク cask no.2972 1992-2006 13年 57.6% ***
(香り) トップノートはエレガント、非常に綺麗な香りである。その後軽いピートが感じられる。
ミディアムボディ。しだいにミントの香りとバニラ香が出てくる。
(味) かび臭い含み香。やはり軽いピートが感じられる。ドライで砂糖水の味わい。
*** [No.4] マキロップチョイス オルトモア 1985-1999 64.2% ***
(香り) ヌカとピートの香り。しかしなぜかエレガントでもある。酸味とセメダインの香りのせいであろうか。エステリーな熟成香が感じられる。しだいにバニラ香が強くなる。
(味) ウッディな熟成香が心地よい。酸味もほどよくあるので重くなったりしない。
*** [No.5] ジェームス・マッカーサー オルトモア 1989-2003 60.5% ***
(香り) ヌカの香りを発端にまったりとした香り。奥にはエレガントな香りも。ワインの酸味を思わせる香り。しだいにエステリー。
(味) ヌカの含み香。ほどよい熟成感が感じられる。湿気っぽさと甘み。硬質な味わいではあるが、シェリー樽の個性も感じられる。
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2008年02月20日
コニサーズクラブ(08/1/27)テーマ「ラガヴリン」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.1.27 スタンドバーにて
今月のお題は、「ラガヴリン」である。
ブイランドイメージに対して、モルトの出来は良いか悪いか?
今回の5本に対して答えるならば「悪かった」である。ラガヴリンに対する期待が大きいことも事実であろう。
アイラモルトの中でも、この蒸留所に期待するところは大といえる。オフィシャルボトルの16年は非常にバランスの取れたスタンダードモルトで、ピート、酸味、フルーツ、シェリー、甘さが実にうまく絡み合っている。そんなことからアイラのなかでもバランスのとれた秀逸なモルトを期待しているのである。
テイスティングを進めていくと「ヌカ」の香りが共通して香り、やや暗いイメージがあることから、アイラモルトを消去法で消しこんでいくと、1970年後期のアードベッグと回答をだした。だがしかし正解ではないという。
結局、最後まで正解を出せず、ヒントでサーブされたオフィシャルボトル16年でようやくラガブリンに辿り着いた次第である。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] テイスト・スティル バニラ・ピート 1/223 1994-2007 56.8% ***
(香り) トップノートはフルーティで軽い酸味。追って、軽いピートが軽いヌカとともに現れる。時間とともにピートは強く香るようになる。
樹液、あるいは香草が感じられるときもある。
(味) 酸味とピートが強い。シャープなキャラクターで心地よい。やや舌でピリピリする。ピートが強いだけにやや単調。
*** [No.2] AS WE GET IT 8年 57% ***
(香り) 軽くフルーティ、酸味が心地よい。軽くピートが香る。しばらくするとヌカの香りでまったりとする。
(味) ピートは強いが甘さがあり、 ピートの強いアイラモルトの独特の緊張感はともなわない。
*** [No.3] スコッチモルトセールス クラシック・オブ・アイラ オーク 2006 58% ***
(香り) まずはピートが香る、中程度のものだ。奥にはヌカが感じられる。しだいにまったりとキャラメル香の甘い香りで満たされる。
(味) 深みがありビッグ。味でもキャラメルの個性。甘みと強いピートが意外に協調していておもしろい。やや香ばしい含み香もある。
*** [No.4] スコッチモルトセールス ローラン・ソラン 1991-2006 59.7% ***
(香り) ヌカと強いピート。しだいに上品に変身してくる。エステリー、それも上質なものである。熟成香も十分に感じられる。奥には軽くキャラメル風味。
(味) フルーティかつさわやかな酸味、しかし深みとコクがありビッグボディ。ピートも強い、ピリピリとスパイシーに感じられる時もある。
*** [No.5] オフィシャルボトル ラガヴリン スペシャルリリース 12年 (1st) 57.8% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。砂糖水を連想する香り。奥にはヌカ、酸味がバランスして重たい印象とはならない。
(味) 甘みとピートの味わい。軽い酸味を伴う。ピートにマスキングされ味の複雑さが感じられない。
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2008年01月26日
コニサーズクラブ(07/12/23)テーマ「山崎」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.12.23 スタンドバーにて
今月のお題は、「山崎」である。
もしこのブラインドテイティング会に、スコットランド人が参加したら、今回の5本どう評価するのであろうか。
いきなりこんな書き出しで始めてしまったのだが、そのくらい今回の5本はかつてテイスティングした中でも極めて秀逸なモルトであった。日本人であるがゆえ、日本人のブレンダーにより世に送り出された山崎に好印象を持ってもあたりまえ、との疑問を持ったからである。もちろんテイスティングは完全なブラインドであることは言うまでも無い。
これだけのモルトを5本揃えられるのは、ロングモーン、グレンリベット、グレンファークラス、ブローラ、ハイランドパーク、ポートエレンぐらいであろうか。NO.1のモルトにおいてピートが強いことから、ロングモーン、グレンリベット、グレンファークラスは消える。ところがこの中に正解はないという、もうそうなると考え付くところは「山崎」しかない。
サントリー山崎の実力を十分評価している私ですら、会の終盤に至るまで、今回の5本と山崎とを結びつけることはできなかった。さあ、そんな素晴らしきモルトたち5本を紹介しよう。
*** [No.1] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA 413/424 1986-2007 cask 6B0018 49% ***
(香り) トップノートは爽やかでエレガント。ミント系の香りが心地よい。しだいに熟成感が軽い酸味とともにあらわれる。
さらに時間を経ればピート香が出てくる、軽くタクアン系のまったりした香りもある。
(味) ピートが強い。酸味が心地よく、しっかりとしたヨードも感じるが実に爽やか。味の数も多く複雑。
*** [No.2] 山崎 オーナーズカスク SHERRY BUT 34/557 1996-2006 cask AP70041 63% ***
(香り) トップノートはキャラメル、ツンとした硬さと酸味が同居する。雑味も感じるが悪い種類のものではない。
しだいに雑味は減っていき爽やかに変わってくる。さらに時間がたてば甘いバニラに包まれる、奥には軽いピートがあり、かなり複雑。
(味) 深々とした含み香、樽由来の苦味もあるが酸味とバランスして飲みやすい。
*** [No.3] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA 71/405 1986-2006 cask 6G5029 60% ***
(香り) 上質のシェリー香、焦げた印象はないので極上のリフィルシェリーによるものか。すがすがしい酸味で実にエレガント。エステリーな香りもまたすばらしい印象としている。
しばらくすればキャラメル香とバニラの香り、バーボン樽の個性もあり複雑。
(味) 素晴らしくウッディ、かつエステリー。さらに旨み成分もたくさん感じられる。酸味が味を引き締めている。残り香はバーボン樽。
*** [No.4] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA /244 1986-2007 cask 6G5020 57% ***
(香り) 上質のシェリー香、極上のリフィルシェリーによるものか、NO.3と同系統の香りだが、より香りが濃い。中程度のピート香、酸味が爽やかで重い印象とならない。最高の熟成香と極上のエステル香。至福の時間は終わって欲しくない。
(味) 素晴らしくウッディ、それも最高の樽香である。バランスするように上質のエステル香が香る。旨み成分も複雑で味の数はたいへん多い。残り香はバニラと古木。
*** [No.5] 山崎 オーナーズカスク SHERRY BUT 335/401 1995-2007 cask 5C3009 49% ***
(香り) トシェリー香がたちこめる。まったりしているが爽やかでもある。酸味がほどよく、旨みを感じさせる香りがある。
バニラやキャラメルの甘い香りが強い、ポート樽の個性も感じられる。
(味) シェリー樽の個性。にがみ深みがすばらしい。典型的なシェリー樽のあじわいであるが、焦げたゴム臭はなく、雑味、湿気た含み香もない。うまくシェリー樽を使ったと思われる。
2007年12月17日
オスロスク(07/11/25)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.11.25 スタンドバーにて
今月のお題は、「オスロスク」である。
オフィシャルボトルは、「シングルトン」として有名な蒸留所であった、しかし残念ながら現在はグレンオードがシングルトン・オードを名乗っているようである。
あまり目にすることのない、このスペイサイドモルトを5本揃えるのは非常に難しい仕事であろう、しかし今回もレアなモルトが5本揃っていた。
オスロスクのハウススタイルを知る手立てとしては、オフィシャルボトルである「シングルトン」をたどるしかない。そしてそれは、軽いシェリー樽熟成由来の香りと、わずかな麦芽風味である。
そんな漠然とした記憶しかないので、今回、最後まで蒸留所の名前を上げることはできなかった。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] SMWS 95.6 1985-2007 21年 54.6% ***
(香り) トップノートはミント、しだいにフルーティーに変化してくる。最初はドライに感じるがしだいに甘さと軽い酸味がでてくる。
しばらくすると熟成香が開いて濃密な香りに満たされる、熟成香はウッディなものではない。さらにキャラメル的なまったりとした香りに感じられるときもある。
(味) 深々とした含み香が素晴らしい、ウッディな熟成香を感じる。さらに渋み、苦味がスパイスとなって複雑な味わいとしている。
サツマイモの皮の香りを感じる時もある
*** [No.2] シグナトリー オスロスク シェリーバット 1979-2006 26年 56.7% ***
(香り) トップノートは甘い香り、すばらしくスィート、また素晴らしくエレガントな香りでもある。リフィルシェリー樽熟成の個性。
しばらくするとイチゴの香りも出てきて、最後にはバニラも感じられる。
(味) シャープでドライ。レーズン系のフルーツ。力強い呑み口。
*** [No.3] ディアジオ レアモルト オスロスク 1974 28年 56.8% ***
(香り) 上品でエレガントな香り、高貴な香水が漂う。しばらくすると熟成由来のキャラメル香が顔を出す。
(味) シャープな飲み口、奥にウッディが感じられるが、でしゃばらない。
フルーツと酸味がバランスしているが、意外にからい。素晴らしく深みがある。
*** [No.4]キングスバリー オスロスク 1990 15年 62.8% ***
(香り) まったりと深みのある香り、しばらくするとバニラの甘い香りがでてくる。奥には麦芽由来のシリアルな香りが感じられる。やや単調な香りとアルコール感。もうすこしの熟成がほしいところである。
(味) 北ハイランドの若いモルトの個性、硬くツンとした含み香。ドライ。
*** [No.5]マクギボンズ プロブナンス オスロスク 1995-2000 5年 62.3% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。すぐさまバーボン樽由来の甘い香りと、かすかなキャラメル香が広がってくる。しかしそれ以上の香りはない。
(味) 若くアルコール感が強い。モルティ。荒々しい。
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2007年11月12日
セントマグダーレン(07/10/28)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.10.28 スタンドバーにて
今月のお題は、「セントマグダーレン(セントマグデラン)」である。
蒸留所の名前として非常にかっこがよろしい、がそれとは裏腹に飲んでみるとあまりパッとしない印象がある、ローランド、閉鎖というキーワードもそれを助長している。ところが今回の5本を飲み終えてそんな印象は完全に払拭されたといってよい。
私自身ノージング中においては北ハイランド、飲んでみるとスペイサイドそんな個性が感じられたが、やはり「ローランド」という言葉はメンバーの間からも出てはこなかったのである。ローランドといえば大人しく麦芽風味が強い印象があるが、今回の5本についてはまったく当て嵌まらないといえる。
とにかく香りの数が多く、香りの立ちが早く、かつ濃い香りでメンバーを楽しませてくれた5本であった。
最近はリンリスゴーと呼ばれることが多いことを付け加えておく。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] SMWS 49.11 1975-2000 24年 50.1% ***
(香り) 色彩感が豊な香り。フルーティでやや酸味をともなう。その後甘い香りが立ち、さらにエステリーな熟成感が漂うようになる。
(味) フルーティーで甘い。ややぴりぴりしてスパイシー。ほのかな麦芽の香りと旨みが感じられる。
*** [No.2] ハートブラザーズ セントマグダーレン 1982-2003 21年 56.5% ***
(香り) トップノートはまったりとキャラメル。次に酸味が立ちバランスする。ツンと硬質でシャープな香りは北ハイランドのものであろうか。
しばらくすると軽いタクアンの香りも感じられる。 奥にはざらざらとした香りがあるが、軽いピートの香りかもしれない。
(味) やや柑橘系のあじわい。やはり香りと同じように、硬く鼻に抜ける含み香がある。ハーブも何種類か感じられる。ここでも軽いピートを意識する。
*** [No.3] ウイスキーエクスチェンジ リンリスゴー 1982-2006 23年 60.0% ***
(香り) とにかく香りの立ちが早く、香りは濃くてまったりとしたものだ。キャラメル香が心地よい、バーボン樽由来のものか。
奥には軽いタクアンもあるがマイナスイメージのものでは無い。さらに時間がたてば深くエステリーで、香水のような香りも感じられ非常に複雑である。
(味) スパイシーではあるが、酸味、甘味とバランスしている。加水すると綺麗にフルーティーである。
*** [No.4]マキロップチョイス リンリスゴー 1982-1999 17年 61.2% ***
(香り) トップノートではややひねた香りもあるが、すぐさま上質なエステリーで満たされる。香水のような綺麗で鮮やかな香りである。香りの数が非常に多い。
(味) ドライでスパイシー。加水すればフルーティーとなる。やや塩っぽいが旨みも十分に感じられる。
押し出しの強い樽香がなくても上質の熟成が感じられる大人のモルトといえる。
*** [No.5]ダンカンテイラー レアレストオブザレア リンリスゴー 1982-2004 21年 63.5% ***
(香り) トップノートはエステリー、しだいに甘く濃い香りでみたされる。一方酸味が弱く、しゃっきりしない。味の数は多い方ではない。
(味) スパイシーでシャープ。甘味と旨みをともなうが、やや単調。
2007年10月10日
アルコール度数が高いと美味いか?(07/9/23)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.09.23 スタンドバーにて
今月のお題は、「アルコール度数が高いと美味いか?」である。
モルト会では多くの場合、アルコール度数の低い順からサーブされる、そんななかで「この5本であなたの一番好きなモルトは」と問われると3~5番目になることが多い。
アルコール度数が高ければ一般的に評価が高いのか? そんな疑問が湧き上がって当然である。そんな疑問を明らかにすべく今回の企画は進められた。
前回の「ラフロイグ」において、アルコール度数の低いオフィシャル30年が散々な結果だったこともその伏線となっている。
結果からいえば、その仮説はほぼ証明されたといってよい。そこそこの長熟モルトが揃ってはいるが、かなりの高評価を得られたのである。
当然の結果として、いつもより酔いが強かったことを付け加えておく。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] シグナトリー アルタナベーン 1977-2005 27年 60.7% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。その後フルーティーで華やかな香りとなってくる。ほのかな酸味が心地よい。
時間とともに爽やかさは増していき、レモン菓子の如くである。奥にはキャラメル香も感じられる。
(味) ウッディーな味わい、香りとはうって変わって非常に濃い。酸味もほどよくバランスしている。樹液の含み香もあり複雑な印象。
熟成感は十分であるが、若さを感じる時もあるので評価が難しいモルトである。
*** [No.2] ゴードン&マクファイル ストラスアイラ 1972-1997 25年 62.6% ***
(香り) トップノートはフルーティー。やや「いがいが」するのはピート香か?しだいにキャラメルのような甘い香りが開いてくる。
エステリーな熟成香がすばらしい。シェリー香やブドウの香りが交互に現れ複雑。
(味) アルコール感が強い。ブドウの味。香ばしい印象はシェリー樽由来のものか。フィニッシュは長い。
*** [No.3] ウイスクイー インプレッシブカスク リンリスゴー 1982-2006 24年 62.7% ***
(香り) トップノートはブドウの香り、次に現れるのはウッディーな熟成感である。ミディアムボディ。
しだいに甘い香りが漂うようになる。麦芽由来の旨みがかんじられ、わずかな若さもみられる。
(味) フルーティーではあるが辛い。ぴりぴりとしてドライ。軽いピートを伴う。
*** [No.4]チーフテインズ ダラスデュー 1980-2004 24年 63.0% ***
(香り) やや湿気っぽい香りではあるが、深みがすばらしく、バランスする酸味が心地よい。しだいに甘味と熟成香が開き、すばらしい香りとなる。甘い香りはシェリー樽由来のものか。
(味) 甘味と、ぶどうの味が濃くビッグボディ。ぴりぴりとしてドライにも感じるが、渋み、旨みが素晴らしい。
*** [No.5]スペイバーン オフィシャルボトル 25年 63.7% ***
(香り) トップノートはフルーティー、すぐさま深みや、樽由来の素晴らしくウッディな香りに包まれる。熟成感は十分で幸せな気分にさせてくれるモルトである。
(味) シェリー樽の個性、甘味がすばらしい。次に現れるのは旨み成分とバニラである、重くならないのは適度な酸味のせいである。
ぶどう系の味わいで、熟成感がすばらしい。
2007年09月06日
ラフロイグ(07/8/26)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.08.26 スタンドバーにて
今月のお題は、「ラフロイグ」である。
ラフロイグといえば、アイラモルトのなかでも特にピートが強く、フェノールやヨード香と相まって、熱狂的なファンが存在する蒸留所である。
ところがモルト会でテイスティングをすれば、なぜかそんな強烈な個性が見えてこない、これもブラインドテイスティングのなせる業か。今回テイスティングを進めていってもラガブリンという名前があがってもラフロイグの名前はなかなか出てこなかったのである。
さらに今回はオフィシャルボトルの30年が出されたのであるが、香りは最高と感じながら味はブレンデッドではないかとさんざんであった。それだけカスクストレングスの味わいは濃厚であると再認識したしだいである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] テイスト・スティル ラフロイグ ラムフィニッシュ 1996-2006 10年 63.5% ***
(香り) トップノートはミント、軽くエステリーで上品である。しばらくするとミルクの香りがでてくる。さらに追って軽いピート香を感じるようになる。
キャラメル香も顕著でバーボン樽であろうか。
(味) まずピートを感じる、その後フルーティーでさわやかな酸味。しばらく味わっていると、奥にはさまざまな深みのある味が感じられ複雑である。
*** [No.2] ジャック・アンド・ジャック ラフロイグ バーボン 1996 10年 53.4% ***
(香り) 軽いピートを感じる、その後青い柑橘系の香り。軽くエステリーであるが、アルコール感が強く、雑味とともにやや若さが出てきてしまう。
(味) ピートが強い、しかし旨みがのっており、飲みごたえがある。比較的ドライであり、フィニッシュはピートに支配される。
*** [No.3] SMWS 29.59 ラフロイグ 1989-2006 17年 58.9% ***
(香り) 深い香り、まったりとしてビッグボディ。ややえぐみが感じられる。アルコール感が強い。
しだいにバニラの甘い香りが漂うようになるが、シェリー樽の個性も感じられる。酸味もほどよくバランスしており重くならない。最後になったがピートが中程度に香る。
(味) 甘味が心地よい、エステリーかつフルーティーで爽やか。ピートは強いが、それだけではない飲み口である。最後は辛味を感じる。
*** [No.4] オフィシャルボトル ラフロイグ 30年 43% ***
(香り) 最高のエステリー。高級フルーツ。深みがあり、すばらしい甘味を伴う。ほどよく酸味が香る。色彩感が強い香り。
比較的早く香りが弱くなり、ピート香が顔を出す。
(味) 含み香が弱い、ブレンデッドのような軽さもある。ピリピリとしていてドライでからい。
気がついてみるとけっこうピートが強い。
*** [No.4] アベイヒル ラフロイグ ノンチル リフィルホッグスヘッド 2000-2006年 57.4% ***
(香り) トップノートはキャラメル、甘い香りが気分をほっとさせる。やや焼酎くさいところもある。
時間とともにピート香が強くなる
(味) 甘いのみ口。深みがありボディが厚い。その後ピートが強く出てくる。ほろにがいフィニッシュ。
2007年08月07日
アードベッグ(07/7/22)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.07.22 スタンドバーにて
今月のお題は、「アードベッグ」である。
アードベッグといえば、アイラモルトのなかでも特にピートを焚いたモルトであり、かつてはそのハードさを売りとしていた。
しかしビッグネームでありながら、湿気っぽい、かび臭い、熟成感が無いなど仲間内では、それほどよい評価が得られていない蒸留所でもあった。
今回5本のテイスティング後、ピートが効いていながら穏やかな利かせ方で、枯れたピートを楽しむことのできる大人のアイラという印象をもった。メンバーからは5本で100年はいっているなと高評価である。
そんなことなので、アイラモルトと特定されたあともアードベッグの名前がでてこない。種明かしの後、みな10年以下の熟成ときいて驚くメンバーであった。
蒸留再開した後のアードベッグはすばらしいと結論づけておこう。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] アードベッグ スティルヤング(オフィシャルボトル)ノンチル 1998-2006 56.2% ***
(香り) トップノートはハッカとミント。ドライでさっぱりとしているが、注意深くノージングすれば、かすかに熟成香を感じ取ることができる。
軽いピート香、こなれたピート香である。その後キャラメル香がひろがり、さらにエステリーもあらわれる。
(味) ドライ。ピートが強い、シャープなピートである。ヨード香が少なく、クセの強いものではない。
*** [No.2] アードベッグ べリーヤング(オフィシャルボトル)ノンチル 1998-2004 58.3% ***
(香り) ハッカ、ミントが香る、その後エステリー。かすかにピート、酸味が心地よい。
(味) エステリーな含み香のあとすぐさまシャープなピートが現れる。にがみ、酸味、旨みが
三位一体となり、ピートだけで終わらないうまいモルトである。
*** [No.3] SMWS 33.60 アードベッグ 1998-2005 7年 58.0% ***
(香り) まず酸味が感じられる、追ってミント、ハッカなどハーブ系の香りに満たされる。その後ようやくピートが立ってくる。
前面にピートが出ず、実にうまいピートの利かせ方だ。
(味) 酸味とピートのバランスが良い。ピートはヨード香が強くなく、じつにこなれている。全体的にはシャープな味わい。やや味の数が少ないか。
*** [No.4] SMWS 33.50 アードベッグ 1994-2004 10年 59.5% ***
(香り) まったりと深い香り。酸化した印象、やや若さを感じる。その後キャラメルのキャラクターとなる。軽いピート香。
(味) ひねた香り、ただし邪魔になるほどのものではない。やや単調で若い印象。その後ピートで支配される。
*** [No.5] SMWS 33.56 アードベッグ 1998-2005 6年 59.6% ***
(香り) トップノートはミントとハッカ。奥に熟成を感じる。しばらくハーブを楽しんでいるとしだいにキャラメルが顔を出してくる。
(味) まず酸味が広がるがピートが支配的となる。じつに旨みを感じさせるよくできたモルトである。
2007年07月08日
ハイランドパーク(07/7/1)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2007.07.1 スタンドバーにて
今月のお題は、「ハイランドパーク」である。
いきなりの結論ではあるが「ハイランドパーク3度目の正直ならず」である。毎回読んでいただいている方はご存知かとは思うが、意味不明の方もおられるのであらためて説明を入れておく。
言わずとしれたビッグネームのハイランドパーク、これの長熟ものが5本も集まれば美味くないはずがない。ところが1回ならずも2回もモルト会のメンバーでは散々の評価を受けている。
前回までの10本にはシェリー樽熟成は含まれていないことから「ハイランドパークは、シェリー樽熟成が不可欠」との認識を持ったメンバーは多いはずである。
そんな評価を覆すべく今回に至ったわけであるが、5本テイスティングを終えて、個性に欠ける、香りが弱い、ザラザラするなど良い言葉は出てこない。サーブする方々には申し訳ないが、またしてもリベンジならずの会となったのである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] ウイスキーエクスチェンジ ハイランドパーク ホッグスヘッド 1990-2006 16年 51.9% ***
(香り) トップノートは花のような香り、その後桃系のフルーツが現れる。ミントやハッカなどハーブ系の香りも感じられる。奥に熟成感はあるが注意深くしないとわからない。
やや酸味も感じられ、最後にはしょうがの香りも出てくる。
(味) フルーティかつフルーティ、ブドウの味が広がる。味の数は多くなくドライである。
*** [No.2] ザ・ビンテージ・モルトウイスキー社 カスク・アンド・シスル ハイランドパーク 1981-2007 25年 52.8% ***
(香り) まずミントが香る、良い香りだが印象が弱い。その後まったりした印象に変わってくる。タクアン系の香りも見え隠れする。
(味) ブドウの味が濃い。最初ピリピリ、その後ザラザラの印象。
*** [No.3] デュワー・ラトレー ハイランドパーク オークリフィル 1981-2005 24年 51.5% ***
(香り) ピッチが高く、爽やかなフルーツ香、バニラの香りもある。しばらくするとエステリーが開いてくる、熟成由来のものか。軽いピートも感じられる。
(味) フルーティだが、ドライ。単調な味わい。
*** [No.4] SMWS 4.104 ハイランドパーク オーク 16年 54.6% ***
(香り) トップノートは言葉にできない香り、突拍子もない香りではないが、なぜか言葉にできなかった。その後キャラメルが香るようになる。
少し変わったトップノートに戸惑ったが、後半はウッディーな樽香が心地よい。
(味) ジンと刺し、ドライでアルコール感を伴う。味にふくよかさが無い。
*** [No.5] ウイスキーエクスチェンジ ハイランドパーク 1989-2006 17年 55.8% ***
(香り) まったりと濃い香り。キャラメル風味、酸味がバランスしている。アルコール感は強いがフルーティ。香りの数は多く複雑である。
(味) まずブドウにみたされるが、その後ウッディな樽由来の味わいが口にひろがっていく。まったりとふくよかで濃いが、花のような印象もある。
2007年06月18日
グレンリベット(07/5/27)

山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2007.05.27 スタンドバーにて
今月のお題は、「グレンリベット」である。
言わずとしれた、ビッグネームの中のビッグネームである。ベースとしてはバーボン樽を使用し、きわめてフルーティー、というのがオフィシャルボトルの印象である。ところがボトラーズものとなるとこれがあてはまらない。特に長熟になるとシェリー樽のきわめてこってりしたものが多くみられる。
今回の5本もまったく正体不明で、最後にオフィシャルの12年が出されるまでは蒸留所を判断する糸口さえつかめなかった次第である。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] スコッチモルトセールス グレンリベット 1979 26年 49.1% ***
(香り) フルーティーかつ甘い香り、フルーツをともなう軽めのエステリー。わずかに麦芽由来の風味とトースティな印象。ハイピッチな酸味が心地よい。
しだいに熟成が開いてきて、1時間がすぎてもなおキャラメル香をともなうまったりとした熟成香がすばらしく発散する。
(味) 素晴らしくウッディーでフルーティー。きわめて濃い味。シェリー樽熟成ではないモルトでこれほどこってりしたものはめずらしい。
心地よいにがみが長熟を主張する、ひとこと「うまい長熟モルト」と言ってしまおう。グラスからいつまでもバニラの残り香が消えることは無い。
*** [No.2] SMWS 2.60 グレンリベット 1988-2005 16年 56.7% ***
(香り) フルーティーかつ爽やかなミントが香る。酸味をともないアンズの個性。上品ではあるがやや物足りない。
(味) ドライ、追って酸味の味わい。フィニッシュはハッカ。加水すればフルーツがひらいてくる。
*** [No.3] SMWS 2.62 グレンリベット 16年 57.8% ***
(香り) ワイン樽あるいはブランデー樽で熟成されたような香り。しだいにまったりと包み込まれるような印象となる。
しばらくすればフルーティーでエステリーが開いてくる。奥にはかすかな荒さがあり、いまひとつの熟成がほしいところである。
さらに時を経ればキャラメルや梅の香りも感じられるようになり、きわめて複雑な香りと言える。
(味) アルコール感がありドライである。やや砂糖水。香りからくる味わいは感じられない。
*** [No.4] シグナトリー グレンリベット 238/384 1976-2005 28年 57.5% ***
(香り) トップノートはミント、次に爽やかなフルーティーが広がる。しばらくグラスをまわしていると、まったりとした香りが広がってくる。軽い酸味もありバランスがよい。
さらに時間がたてばウッディな熟成香に満たされる。
(味) 意外にドライでアルコール感を伴う。やはりミント、ハッカが感じられる。
*** [No.5] キングスバリー グレンリベット シェリー 622/698 1971 51.1% ***
(香り) 濃いシェリー香、ただしこげたゴムは無い。しばらくすると上品なエステル香が感じられるようになる。さらにブドウ系のフルーツが色濃く香る。十分に時間を取るとキャラメルの香りも感じられる。
(味) 口にふくむとまず醤油の個性。そのあとカカオマス。ややえぐみが感じられる、シェリーの個性はあるが、それほど強いものではない。ただしイオウは感じられる。
甘さもほどほどに感じられ、ほぼビッグボディ。
2007年05月05日
ロングモーン(07/4/22)

山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2007.04.22 スタンドバーにて
今月のお題は、「ロングモーン」である。
1998年にモルト会が開催されて以来8年が過ぎ、今回通算100回目となる記念すべきイベントとなった。
通常サーブされるモルト5本は、何がしかのテイスティングがスタンドバーにてなされている。ところが今回のロングモーンでは、直前に開封されぶっつけ本番でモルト会となったとのこと。このことからもこの蒸留所に寄せる信頼が厚いといえるのではないか。
もちろんモルト会100回記念にふさわしいモルト5本が揃ったのは言うまでも無い。
さて、今回の5本を紹介しよう。
*** [No.1] キングスバリー ロングモーン 1967 45.9% ***
(香り) すばらしく上品でフルーティー、トロピカルフルーツの盛り合わせである。奥には軽くピートを感じる。わずかな硫黄香が感じ取れるが、リフィルシェリー由来のものかもしれない。しばらくすれば、長熟を感じさせるウッディーな香りが立ってくる。
(味) 素晴らしくウッディーでフルーティー。意外にも甘味は少なくドライである。
1時間ほど経つとアルコールがとんだせいか、明らかに濁ってくる、それだけ香りや旨みの成分が多いということだろう。
*** [No.2] ダンカンテイラー ロングモーン 1973-2006 32年 48.5% ***
(香り) やや軽いが上品なフルーツ香が次々と湧き出てくる。まさにフルーツの饗宴である、明るくハイピッチな香りだ。また甘さを予感させる香りも感じる。
しばらくすればフルーツは濃さを増し、熟したプラムとなる。
(味) 爽やか、かつフルーティーといえば月並みだが、じつに気持ちのよい爽やかさなのだ。樽由来のビターな味わい。甘味は少ない。最後にブドウで満たされる。
*** [No.3] SMWS 7.35 1968-2006 38年 49.8% ***
(香り) まず赤いのに驚かされる。トップノートは濃いフルーツ香、極めて濃い。奥にはやや醤油の香り、嫌味なものではなくコクを感じさせる種類のものだ。
しだいに爽やかなエステリーが顔を出す。さらに時間を経れば、熟成由来のキャラメル香がひろがる。奥には「いがいが」としたごく軽いピートとシェリー由来の香ばしさ。
(味) 重いシェリー味、シェリー酒が入っているような味わい。これだけシェリーの個性がありながらこげたゴムは無い。
ドライフルーツに上乗せされた苦み、渋みが実にうまい。味は極めて複雑でいくらでも飲んでいられる。
*** [No.4] 土屋守シングルカスクコレクション ロングモーン 69/143 1969-2000 30年 53% ***
(香り) 極めてフルーティーだがアルコール感も感じられる。しだいにまったりとした濃いエステル香がキャラメルとともに広がってくる。軽いピート香とウッディーな香り。いつまでも突き抜けるフルーツ香は終わらない。すばらしい香りである。
(味) フルーツとウッディーが交互に攻めて来て美味さに打ちのめされる。わずかなシェリー樽の個性。甘味とビターのバランスもすばらしく、フィニッシュはいつまでも終わらない。
*** [No.5] ウイスキーエクスチェンジ ロングモーン シェリー cask no.28 1970-2006 36年 56.1% ***
(香り) きわめてフルーティー、何種類ものフルーツが織り成すシンフォニー。甘い香りと極めて上品かつ濃いエステル香。酸味がバランスし、重ったるさを感じさせない。
(味) ウッディーかつウッディー、複雑な樽の含み香である。ほろ苦さ、甘味、酸味がめくるめくようにあらわれる。さまざまなフルーツと樽の含み香がグラスから開放され、口の中で嬉々として踊りまくる。
2007年04月02日
グレンタレット(07/3/25)
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート 2007.03.25 スタンドバーにて
今月のお題は、「グレンタレット」である。
スコットランド最古の蒸留所として有名であるが、タウザーをご存知の方も多いのではないだろうか。
ハウススタイルとしては、青リンゴ系のフルーツで、ライトかつ爽やかといった印象がある。オフィシャルボトルではライトなものが多いと思うが、ボトラーズものではどうであろうか。
さて、今回の5本を紹介しよう。
***[NO.1] SMWS 16.28 グレンタレット 1988-2005 16年 50.1% ***
(香り)トップノートは上品でドライ、香りの立ちの遅い方である。しばらくすると軽くフルーツが香ってくる、梨系。奥にいがいがしているのは、軽いピートであろう。
わずかにタクアン香がするが、シェリー樽由来のものであろうか。さらに時間をおけば甘さやバニラも感じることができる。酸味もバランスして香る。
(味)酸味を基調とする味。素晴らしくウッディーでフルーティー。控えめな熟成を堪能できる。
***[NO.2] ウイスキーエクスチェンジ グレンタレット 1978-2005 27年 49.9% ***
(香り)ドライかつ軽くフルーティー。わずかなタクアン香と弱いピート。しばらくグラスを回していると麦芽由来の風味とともに甘味が漂ってくる、。
(味)やはりドライかつフルーティー、味にピートは感じられない。ミディアムボディー。
***[NO.3] ブラッカダー ローカスク グレンタレット 1978-2005 27年 50.1% ***
(香り)まったりとふくよか。ミルキーな丸みがこころを落ち着かせてくれる。さらに少しの酸味と包まれるような木の香り。
(味) 軽いフルーツのあじわい、梨系。じつにさわやかな梨である。
***[NO.4] ウイスキーエクスチェンジ グレンタレット 1978-2006 28年 48.7% ***
(香り) 軽い酸味、ほんのわずかなタクアン、リフィルシェリーか。しだいに香りは開いてきてじつに華やかになってくる、青空のようだ。フルーツの香りも濃い、ブドウ系のフルーツである。
熟成由来のウッディー香りもすばらしい。かすかにフェノールを感じる。
(味)フルーティーではあるが意外にからい。味では梨系のフルーツである。ウッディーな含み香はやはり熟成由来のものか。
***[NO.5] キングスバリー グレンタレット バーボン 1980-2097 16年 54.5% ***
(香り)花の香りと、まったりとしたふくよかさが同居する。ミルキーな香りはホッとする種類のものだ。
ややアルコール感があり、砂糖水を感じるのは若さからか。しだいにバニラ香が広がってくる、バーボン樽由来であろう。
(味)ドライで口の中がジンジンとする。ブドウ系のフルーツ。やや単調なあじわい。
2007年03月04日
キャパドニック(07/2/25)

山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート 2007.02.25 スタンドバーにて
今月のお題は、「キャパドニック」である。
実にマイナーな蒸留所である。あえて話題を探すとすれば、グレングラントの第二蒸留所として語るくらいであろうか。
私もほとんど飲んだことのない蒸留所である、過去のテイスティングノートを検索してもケイデンヘッド1種、SMWSの2種しかテイスティングしていないのである。
そんなレアな蒸留所ではあるが、今回の5本、印象としては弱いといわざるをえないがバラエティーに富んではいた。
あえて共通点を探せば、ミント、軽い酸味、そして奥の奥にわずかなパフュームである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
***[NO.1] ロナック キャパドニック 1972-2006 33年 41.9% ***
(香り) トップノートは上品でエステリー、淡い梨の香り、バランスのとれた長熟のスペイサイドの典型といえる。
フルーティーで爽やか、ミント、ハーブの香り。わずかに麦芽の香り。しばらくするとニッキ、あるいは上質のハッカが現れる。
(味) フルーティー、口にふくむとピリピリする。しばらく味わってみると、実にまろやかでウッディーな熟成香に満たされる。香りより飲んで楽しめるモルトである。
***[NO.2] ダンカンテイラー ピアレス キャパドニック 1972-2002 29年 46.9% ***
(香り) 香りが弱い、しばらく時間を経てもなかなか開いてこない。しばらくノージングしているとフルーティーで爽やかなことがわかってくる、秋の明るく晴れ渡った青空のようだ。
奥にはミント、さらに甘い砂糖水の香り。梅の香りも見え隠れする。
(味) やはりフルーティーかつミントの個性。軽い熟成感とアクセント程度の酸味。
***[NO.3] ザ ボトラーズ キャパドニック リフィルシェリー 1976-2004 27年 54.3% ***
(香り) まず飛び込んでくるのが、タクアンあるいはヌカの香り。醤油のようでもある。他の香りを探していると、ぶどう、梨などのフルーツが現れ、非常に複雑である。タクアンから一転して上品と感じる時もある。
(味) 意外にドライ。ブドウ系のフルーツのあじわい。味は香りにくらべ単調である。
***[NO.4] SMWS 38.13 キャパドニック 1980-2005 24年 57.9% ***
(香り) 木くずの香り。硬質な木の香りである、ウッディーとはいえない種類のもの。しばらくすれば灰くさい香りも感じられる、無機質な香りである。
さらに奥には上質なシャンプー、リンスの香り、ボウモア、エドラダワーとは別質のパフュームを感じ取ることが出来る。
(味) 口に含むとハーブの香りがひろがる。ドライで甘さが弱い。わずかな熟成感。
***[NO.5] ケイデンヘッズ キャパドニック バーボン 1980-2004 23年 58% ***
(香り) まずスパイシー。アルコール感が強い。しだいにまったりとしたキャラメルの香りが広がる、バーボン樽であろうか。
奥には軽くタクアンの香り、それを打ち消すようにミントやバニラの香りが強く出てくる。
(味) 梅ジュース、さまざまな果実の味。ぴりぴりとするアルコール感。しばらくすれば軽いナッツ系の熟成香、らさにウッディー。
2007年02月16日
ブルイックラディ(07/1/28)

山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート 2007.01.28 スタンドバーにて
今月のお題は、「ブルイックラディ」である。
ブルイックラディ、アイラモルトの中にありながら、ピートを感じない蒸留所として印象深い。
かつてオフィシャルボトルを飲んだ時の記憶によると、若いモルトはあまり良い出来栄えではないが、21年オーバーになると熟成感がすばらしいモルトに仕上がっている、そんな印象であった。
今回どんな印象を持ったかといえば、よく出来た北ハイランドものだったり、ピートを無理につけたスペイサイドものだったり、ウッディーですばらしい熟成モルトだったり、まるっきり掴み所の無い個性で、会が中盤にさしかかってもなかなか蒸留所の地区を絞れない状態であった。
さて、今回の5本を紹介しよう。
***[NO.1] SMWS 23.34 ブルイックラディ 1970-2000 48.9% ***
(香り)フルーティかつフルーティ。さわやかにエステリーではあるが、奥にいがいがと軽いピートを感じる。
しだいに熟成感がひろがり、酸味もほどよく香る。さらにクリームやバニラも感じられ、香りの数が非常に多い。
香りの立ちが早く、最初と最後で印象が変わらない。
(味)エステリーかつウッディーで熟成感がすばらしい。甘味と酸味のバランスもよく、秀逸なモルトである。
***[NO.2] オフィシャルボトル ブルイックラディ 3D-second Edition 50% ***
(香り)トップノートは酸味である。注意深く香りをかいでいると、酸味ではなく酸化なのかもしれない。
すぐさまピートが感じられるが、「アイラもの」のようなヨードを伴う薬臭いものではない。ややジャーキー。
(味)味はピートが強い、甘味もあるがやや単調である。
***[NO.3] ザ ゴールデンカスク ブルイックラディ 1991-2004 50% ***
(香り)軽くモルティに感じる。香りの立ちが遅い。しだいに熟成感が香るが、すごく遠いところにある。香りの数が少ない。
しだいにエステリーな印象が開いてくるが爽やかさを感じるものではない。
(味) ライトでドライ。しかしドライでありながら甘味が強い。やはり味も単調である。
***[NO.4] SMWS 23.48 ブルイックラディ 1989-2005 16年 50.8% ***
(香り)酸味が心地よくエステリーである。軽いピートが感じられるが隠し味(香り)程度である。わずかにタクアンの香りが感じられる。
しばらくすれば軽い熟成感がでてくる。さらにバニラも香るのでバーボン樽熟成かもしれない。
(味)口に含むと化粧品を連想するパフューミーな味。ボウモアやエドラダワーとは異なる軽いものである。わずかな甘味を感じる。
***[NO.5] ブラッカダー ロウカスク ブルイックラディ 1970-2002 32年 53.8% ***
(香り)シェリー香が素晴らしい、熟成感も十分である。軽くピートが香る。明るい酸味がひろがり、思い切り香りを吸い込むと、ほんとに幸せな気分にさせられる。
エステリーなそよ風と、まったりしたバニラも追って香ってくる。
(味)フルーティをベースに素敵な甘味。軽い酸味とピリピリ感が心地よい。熟成からくるものなのか、ほろ苦さがアクセントになっている。たいへん充実したモルトである。
2007年01月13日
スプリングバンク(06/12/24)

山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2006.12.24 スタンドバーにて
今月のお題は、「スプリングバンク」である。
スプリングバンク。「モルトの香水」「塩味が強い」などなど、個性的な言葉で表現されてきたモルトであり、モルト呑みの間では言わずとしれたビッグネームである。
かつては、「モルトの香水、甘く深い香り」の印象が確かに感じられた。それは上質なシェリー樽を好んで使っていたこと起因するものであろう。
一転して最近のオフィシャルボトルでは、「麦芽風味」「ドライな甘味」そんな印象が強い、意識してシェリー樽を使わないようにしているようである。
今回も、NO.4のモルトにそれが感じられたのである。
今回の5本もバラエティーにとんでおり、明らかなシェリー樽熟成のもの、良質のオーク樽のものとクリスマスに出されるのにふさわしい、すばらしいモルトたちであった。
さて、今回の5本を紹介しよう。
***[NO.1]スコッチモルトセールス スプリングバンク 1974-2002 48% ***
(香り)ややこげたトップノート。しだいにエステリーとなり、軽いシェリー香を感じることが出来る。
しだいにタクアンの香りが強く出てくる。醤油のような風味もある。
(味)甘味が強い。口に含んでいると、えもいわれぬ旨みを強く感じる。
***[NO.2]キングスバリー ケルティック スプリングバンク 50.6% ***
(香り)ややこげた印象、灰臭くもある。軽い酸味と甘い香り。しだいにエレガントな香りとなってくる。
さらに時間が経てばキャラメルの香りに支配される。
(味)シェリー樽の「こげた」個性が強い。湿気て暗い印象。
***[NO.3]キングスバリー ジョンマックドゥガル スプリングバンク 1991 59.7% ***
(香り)エステリーで極めて上品。軽いシェリー香。かすかに生臭いところはシェリー樽由来であろうか。
しだいに爽やかな酸味が出てくるが、さらに深みが加わってすばらしい香りとなる。キャラメル香とバニラ香も感じられるのでバーボン樽熟成かもしれない。
(味) きわめて深い含み香。熟成由来のにがみが心地よい、酸味がバランスを取っている。
***[NO.4]SMWS 27.49 スプリングバンク 1989-2002 12年 54.7% ***
(香り) 香ばしい香りとキャラメルの個性。オイリーでもある。最初かすかにモルティーであったが、しだいに強くなってくる。
甘味が強い、やや酸味が香る。奥にはヌカの香りもある。
(味) 酸味が心地よい、かすかな発泡を感じる。ドライであるが甘い。味ではモルティーな印象はない。
***[NO.5]ダン ヴィーガン スプリングバンク 1974-2003 28年 54.0% ***
(香り)きわめてエステリー、かつスイート。非常に明るい香りである。酸味が心地よくフレッシュ。やや発泡を感じる。
しだいにキャラメル香や、深い木の香りに包まれる。新鮮さと熟成が同居したすばらしい香り。
(味) ウッディーな含み香がすばらしい。エステリーがあとを追う。酸味のなかに熟成由来の苦みが心地よい。
2006年12月06日
グレングラント(06/11/26)

山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート 2006.11.26 スタンドバーにて
今月のお題は、「グレングラント」である。
グレングラント。ビッグネームではあるがオフィシャルボトルはあまりぱっとしない、ただしボトラーズものとなると、長熟の「こてこてシェリー」が有名である。
今回あえて出さなかったかどうかは定かではないが、こてこてシェリーは一本もなかった。フルーティであること、ミントの印象があることからスペイサイドかハイランドではないかと思ったが最後までグレングラントの名前はでてはこなかったのである。
5本のノージングを終えて、バラエティにとんだ5本であるのでビッグネームではと感じた。グレンファークラス、グレンリベットが頭に浮かんだが、またしてもみごとに外されてしまったのである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
***[NO.1] キングスバリー ニューケルティック グレングラント 1969 51.5% ***
(香り)きわめてフルーティー、すっと澄み切った明るさである。すぐさまミントが香ってくる。酸味が爽やかさを助長している。
しだいに深い香りが現れ、長熟を予感させる。
(味)やはりフルーティーである。味では熟成感がすぐさま現れる、それもかなりの長熟と思われるものだ。樽由来のウッディな心地よさ。さらにドライでもある。
***[NO.2] ベニーバ グレングラント 1977 24年 54.8% ***
(香り)タクアンの香り、臭みが強い。酸化したアルコールの香り。しだいにキャラメル、バタースカッチの香りを感じるようになる。オイリー。
さらに時間が経てば、えもいわれぬゴージャスな香りが見え隠れする。
(味)やはりタクアンである、ドライで若さを感じる。
***[NO.3] ダンカンテイラー ピアレス グレングラント 1974-2003 28年 55.1% ***
(香り)エステリーで極めて上品。ミントも心地よい、ミディアムボディ。軽いシェリー香と熟成感。
しばらくすれば甘い香り満たされるようになり、さらにウッディーな香りがすばらしい。
(味) キャラメルの含み香、きわめて深いものである。すばらしい熟成感である、最上のエステリーとウッディー。
***[NO.4] SMWS 9.30 グレングラント 1972-2001 28年 56.6% ***
(香り)まず感じるのは華やかな香りである、あえていえば「うきうき」とさせる香り。
しだいにキャラメル香がでてきて、まったりとさせてくれる。エステリーな印象は熟成由来のものだ。
さらにウイスキーボンボンの香り、奥にはバニラの香りも。幾種類もの香りが次々とでてきてお得なモルトである。
(味)トロピカルフルーツを感じさせる味。しだいに梅酒の味ともいえる含み香となる。アルコール感は強くピリピリする。
***[NO.5] ゴードン アンド マクファイル グレングラント 11990-2006 15年 60.3% ***
(香り)上品な生ぶどうの香り、その後トロピカルフルーツの香りに満たされることになる。熱帯のリゾートで感じられるこの香りは初めての経験である。
その後ワインの香りも出てくる、さらにフレッシュジュースも。フレッシュとはうらはらにキャラメルやウッディーな香り、さらにバニラと、深々した香りも併せ持つモルトである。
(味)ピリピリとしていてドライ。やや渋みも感じられる、酸味が味に華やかさを出しているがそれほど印象的なものではない。香りに較べると味は単調なところが残念だ
2006年11月09日
ピーティーだけどアイラじゃない(06/10/22)
モルトの会、テイスティングノート2006.10.22 スタンドバーにて
今月のお題は、「ピーティーだけどアイラじゃない」である。
ピートといえばアイラモルトが定番あるが、今回はアイラ産ではないモルト5本が集められた。
5本のノージングを終えて、ヌカの香りのするモルトが3本あった。ピートとヌカ臭、関連性はないようだが今後の課題としてウォッチしていくつもりである。
今回は出題者にまんまと騙されてしまった。会も終わりに近づいてくると、アイラものからメモリーを引き出す作業にはいってしまったのである。どれがカリラで、どれが新しいボウモアか、ではラフロイグはどれだ、、、そんな思いをめぐらせていた。それほどピートとアイラの結びつきは強いのである。
さて、今回の5本を紹介しよう。
***[NO.1] SMWS 118.2 クーリー(カネマラ) 1992-2003 10年 57.6% ***
(香り) トップノートは爽やかな酸味、その後ミントが心地よく香り、さらに甘味が追っかけてくる。
エレガントな香りはリフィル樽熟成で、長熟を感じさせる。さらに時間がたてばリンゴの香りも加わる。
(味) からい飲み口である。すぐさま軽いピートが広がるがフェノールを伴う種類のものではない。
アルコール度数の関係なのか口の中がじりじりする。
***[NO.2] SMWS 122.3 クロフテンギア 1992-2004 11年 59.7% ***
(香り) ヌカの香り、あるいはなめし皮の印象。ピート香を感じ、いがいがする。アルコール感が強い。
日本酒の古酒のような「ひねた」香り。しだいにピーナッツキャラメルの香りを感じるようになる。
(味) やや香ばしく、ゴムっぽい、シェリー樽であろうか。ピートも強いがフェノールやヨードは感じられない。
苦味が感じられ、味を引き締めている。
***[NO.3] SMWS 119.4 山崎 1993-2003 10年 58.1% ***
(香り) フルーティーかつピーティー。まったりと濃い香りに満たされる。軽いシェリー香とヌカっぽい香り。しだいにキャラメル香がひろがり熟成を予感させる。
軽快さと重厚感を併せ持つすばらしい香である。
(味) ピートを強く感じる、シャープなピートだ、ただしヨードは感じられない。からい飲み口ではあるが、しばらくすればフルーティーな味わいであることが理解できる。
***[NO.4] SMWS 11.26 トマーチン 1989-2003 13年 61.9% ***
(香り) ヌカの香りを強く感じる。アルコール感も強い。単調な香りでひろがりが無い。しだいにキャラメル香がでてくる。
(味) ざらざらとした舌触り、麦芽由来の甘味を強くかんずる。シャープなピートも強くでてくる。
***[NO.5] SMWS 120.2 白州 1988-2003 14年 62.9% ***
(香り) まず熟成感を感じる。樽はリフィルのシェリー樽であろうか。ピート香は強いがヨードやフェノールは感じられない。
しだいに酸味を伴うフレッシュなフルーツがひろがってくる。
(味) やはりピートが強い。次に甘味がひろがり、深みを感じさせる。口の中をぴりぴりと刺す感覚で、アルコール感が強い。







