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2008年01月26日

コニサーズクラブ(07/12/23)テーマ「山崎」

山崎山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2007.12.23 スタンドバーにて

 今月のお題は、「山崎」である。

 もしこのブラインドテイティング会に、スコットランド人が参加したら、今回の5本どう評価するのであろうか。

 いきなりこんな書き出しで始めてしまったのだが、そのくらい今回の5本はかつてテイスティングした中でも極めて秀逸なモルトであった。日本人であるがゆえ、日本人のブレンダーにより世に送り出された山崎に好印象を持ってもあたりまえ、との疑問を持ったからである。もちろんテイスティングは完全なブラインドであることは言うまでも無い。

 これだけのモルトを5本揃えられるのは、ロングモーン、グレンリベット、グレンファークラス、ブローラ、ハイランドパーク、ポートエレンぐらいであろうか。NO.1のモルトにおいてピートが強いことから、ロングモーン、グレンリベット、グレンファークラスは消える。ところがこの中に正解はないという、もうそうなると考え付くところは「山崎」しかない。

 サントリー山崎の実力を十分評価している私ですら、会の終盤に至るまで、今回の5本と山崎とを結びつけることはできなかった。さあ、そんな素晴らしきモルトたち5本を紹介しよう。

*** [No.1] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA 413/424 1986-2007 cask 6B0018 49% ***

(香り) トップノートは爽やかでエレガント。ミント系の香りが心地よい。しだいに熟成感が軽い酸味とともにあらわれる。
 さらに時間を経ればピート香が出てくる、軽くタクアン系のまったりした香りもある。

(味)  ピートが強い。酸味が心地よく、しっかりとしたヨードも感じるが実に爽やか。味の数も多く複雑。


*** [No.2] 山崎 オーナーズカスク SHERRY BUT 34/557 1996-2006 cask AP70041  63% ***

(香り) トップノートはキャラメル、ツンとした硬さと酸味が同居する。雑味も感じるが悪い種類のものではない。
 しだいに雑味は減っていき爽やかに変わってくる。さらに時間がたてば甘いバニラに包まれる、奥には軽いピートがあり、かなり複雑。

(味)  深々とした含み香、樽由来の苦味もあるが酸味とバランスして飲みやすい。


*** [No.3] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA 71/405 1986-2006 cask 6G5029 60% ***

(香り) 上質のシェリー香、焦げた印象はないので極上のリフィルシェリーによるものか。すがすがしい酸味で実にエレガント。エステリーな香りもまたすばらしい印象としている。
 しばらくすればキャラメル香とバニラの香り、バーボン樽の個性もあり複雑。

(味)  素晴らしくウッディ、かつエステリー。さらに旨み成分もたくさん感じられる。酸味が味を引き締めている。残り香はバーボン樽。


*** [No.4] 山崎 オーナーズカスク BUTT/MIZUNARA /244 1986-2007 cask 6G5020 57% ***

(香り) 上質のシェリー香、極上のリフィルシェリーによるものか、NO.3と同系統の香りだが、より香りが濃い。中程度のピート香、酸味が爽やかで重い印象とならない。最高の熟成香と極上のエステル香。至福の時間は終わって欲しくない。

(味)  素晴らしくウッディ、それも最高の樽香である。バランスするように上質のエステル香が香る。旨み成分も複雑で味の数はたいへん多い。残り香はバニラと古木。


*** [No.5] 山崎 オーナーズカスク SHERRY BUT 335/401 1995-2007 cask 5C3009  49% ***

(香り) トシェリー香がたちこめる。まったりしているが爽やかでもある。酸味がほどよく、旨みを感じさせる香りがある。
 バニラやキャラメルの甘い香りが強い、ポート樽の個性も感じられる。

(味)  シェリー樽の個性。にがみ深みがすばらしい。典型的なシェリー樽のあじわいであるが、焦げたゴム臭はなく、雑味、湿気た含み香もない。うまくシェリー樽を使ったと思われる。


  

Posted by ophiuchi at 19:29Comments(2)TrackBack(0)Tasting Note

2008年01月15日

SMWS ウインター・ボトリング試飲会(07/12/9)

SMWS 2007 WINTER BOTTLING Tasting in Nagoya

Bar Barns 2007/12/09



山崎白秋さんに書いていただいたソサエティ(SMWS)試飲会のテイスティングノートを紹介します。

*** グレンリベット 2.69 21y 52.7% ***

(香り) トップノートはエステリー、しだいに熟成香がでてくる。軽い酸味とほのかな甘味。

(味)  やさしい甘味。カラフルなフルーツ。


*** ボウモア 3.130 10y 58.7% ***

(香り) フルーティー、酸味。しだいにピートが強く香る。

(味)  明るい含み香、ピートは強いがフルーティーで爽やか。程よい酸味。


*** ハイランドパーク 4.121 20y 51.0% ***

(香り) 香りが弱いがしだいにフルーツが開いてくる。アルコール感が強い、奥にわずかなピート。

(味)  フルーティーだが、辛くドライ。ピートをともなう。


*** ロングモーン 7.42 21y 50.2% ***

(香り) 香水を思わせる上品な香り。じつに爽やかで秋の青空を思わせる香り。酸味が心地よい。

(味)  味は一転してシャープでドライ。辛くハードな呑みくち。


*** マッカラン 24.98 16y 56.7% ***

(香り) シェリー樽の個性が強く出ている。雑味が強く、麦芽風味。

(味)  きわめて湿気た含み香。雑味強い、焦げたゴム。


*** スプリングバンク 27.66 11y 58.0% ***

(香り) ツンと硬質な香り。麦芽風味が強くトースティ。

(味)  アルコール感が強い。辛くドライではあるが、麦芽由来の甘味も感じられる。


*** アイル・オブ・ジュラ 31.17 18y 57.6% ***

(香り) キャラメル香が強いがエステリーで個性的である。熟成感もあり深い香りである。

(味)  ピートが強く、深い味わい。うまみ成分も強く充実した呑み口。


*** クラガンモア 37.35 14y 58.8% ***

(香り) シェリー香が強く心地よい。しだいに焦げたゴムが見え隠れするが、エステリーな香りが強く、うまく欠点をカバーしている。バニラの甘い香りも強い。

(味)  シェリー樽の個性。うまみも十分でており酸味とバランスしている。アルコール感は強い。


*** リンクウッド 39.60 11y 57.1% ***

(香り) トップノートはバニラ。甘い香りに包まれる。さわやかなエステリーも心地よい。

(味)  一転して味は酸味が勝ち、苦味も強く単調である。熟成不足か。


*** クレイゲラヒ 44.34 8y 61.1% ***

(香り) キャラメル香が強く、まったりした印象。甘い香りが立ち込める。

(味)  深みを感じる味わい、しだいにアルコール感が強く感じられる。


*** ダラスデュー 45.21 31y 47.4% ***

(香り) 爽やかで上質なエステル香。甘さも程よく、しばらくすればウッディな熟成香に包まれる。深みもありすばらしい香り。

(味)  木の香りで支配され、樽由来の苦味が心地よい。フルーティーさも程よく、くどくならない。フルボディではないところが残念。


*** カリラ 53.116 10y 59.8% ***

(香り) シャープなピートがハードに香る。奥には甘い香りも感じられる。

(味)  麦芽由来の甘味と旨みが感じられる。ピートは強くシャープな味わい。


*** グレントファース 63.19 17y 54.8% ***

(香り) 軽い香り、甘い香りではあるがアルコール感が強く、ややきつい。

(味)  シャープでドライ。アルコール感が強くやや単調な味わい。


*** グレンキース 81.11 32y 56.4% ***

(香り) すばらしくエステリー、トースティで香ばしい。熟成感は十分である。

(味)  やや焦げた印象はあるが、すばらしい熟成感、至福の時間が過ぎていく。


*** ロングロウ 114.06 17y 56.1% ***

(香り) 爽やかにエステリー。奥にピート香、軽いシェリー香。

(味)  ピート、シェリー、フルーティーの三拍子に深い旨みがプラスされている。複雑な味わいである。


  

Posted by ophiuchi at 16:43Comments(0)TrackBack(0)SMWS