2008年08月23日
コニサーズクラブ(08/7/22)テーマ「トバモリー」
山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。モルトの会、テイスティングノート
2008.7.22 スタンドバーにて
今月のお題は、「トバモリー」である。
アイランズモルトといえば、タリスカー、ハイランドパーク、アラン、ジュラ、スキャパなど、個性的でメジャーな蒸留所が数多くあるが、このトバモリー蒸留所は別格にマイナーではないだろうか。
オフィシャルボトルをテイスティングした時の記憶さえもほとんどない。参考までに2000年1月のテイスティングノートを紹介すれば「香り:ライト、味:ブレンデッドのよう」と散々である。
そんな影の薄い蒸留所ではあるが、今回の5本の印象からいえば、じつに多種の個性があることがテイスティングのメモでのコメント数の多いことから窺い知れる。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] オールドマスターズ トバモリー カスクストレングスコレクション 1993-2003 20年 56.5% ***
(香り) トップノートはエレガント、しだいにひねたヌカの香りが現れる。奥にはピート香も感じられる。
しばらくすると香りはライトになり、麦芽風味が感じられるようになる。
(味) かつてのボウモアを思わせる、パフューミーな化粧品香で満たされる。
*** [No.2] ウイスキーエクスチェンジ トバモリー 482/828 ホッグスヘッド 1995-2007 12年 56.9% ***
(香り) トップノートは爽やかでライト、ミントの香りがすがすがしい。しだいにひねてヌカっぽい香りが出てくる。さらにトースティーで焦げた香りさえ深まってくる。香りの変化が大きいモルトである。
(味) ドライで酸味をともなう。かすかにパフューミー。硬い感じの飲み口でやや若さを感じる。
*** [No.3] ジャパンインポート スピリットオブスコットランド レダイグ リフィルシェリーカスク 1990-2004 58.6% ***
(香り) まったりと深みのある香り、軽くキャラメル香が感じられる。ややアルコール感が強い。水あめの香りがあるが、若さからくるものか。
しだいに華やかな香りに変化するとともに、シェリー樽由来の焦げたゴムも感じられるようになる。
(味) こげたゴムの味わい、シェリー樽熟成の個性はあるが、甘くならずどちらかといえば辛い。
*** [No.4] シールダイグ cask no.5451 1974-2004 29年 51.3% ***
(香り) スィートでエレガント。フルーツの香りは非常に濃く、トロピカルフルーツに包まれる。しだいに香ばしい香りとウッディな熟成香が現れ、長熟であることがうかがえる。香りの数はたいへん多い。
(味) こげたゴムの個性はあるがシャープでフルーティー。非常にバランスが取れて、よくできたモルトといえるだろう。
*** [No.5] シグナトリー トバモリー シェリーホッグスヘッド 34/230 cask no.3221 1974-2005 30年 55.2% ***
(香り) 甘く砂糖水の香り。しばらくすれば金属っぽい香りが現れる。さらにヌカっぽく、トースティーでもある、シェリー樽の個性か。
(味) まず熟成を感じる、ウッディで渋みをともなう。さまざまな木の香りが感じられるが、上質な樽で熟成されたのであろう。味の数も多く、じつに味わい深い。
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2008年08月20日
SMWS サマー・ボトリング試飲会(08/6/29)
SMWS 2008 SUMMER BOTTLING Tasting in Nagoya
NAGOYA HILTON HOTEL 2008/06/29

以前はSMWS日本支部のうち西日本については大阪の天満商店が窓口となっていましたが、ウイスク・イーに統一されました。今回の試飲会は名古屋では初めてウイスク・イーが担当したもので、洋酒技術研究家で元サントリー・チーフブレンダーの大西正巳氏が講師として参加されました。大西氏のお話は大変興味深いものでしたが、我々コニサーズクラブのメンバーは、ここぞとばかりに鋭い(?)質問を連発し、会の盛り上げに一役買ったのでした。
例によって山崎白秋さん(もちろんペンネームです)に、テイスティングノートを書いていただいたので、以下に紹介します。
*** ダルモア 13.41 11y 62.4% ***
(香り) アルコール焼けした香り。焦げたゴムと硫化いおうの香り。トースティ。
(味) 明らかなシェリー樽の個性。湿気た含み香。
*** ブルックラディ 23.59 14y 52.1% ***
(香り) フルーティー。その後、アルコール焼けした香りが現れる。
(味) やはり酸化した味わい、砂糖水の個性。
*** ラフロイグ 29.61 18y 55.4% ***
(香り) フェノールの香り。硫化いおうの香りはシェリー樽のものだ。かすかなエステル香とピートの香り。
しだいにキャラメル香が強くなる。バーボン樽の個性か?加水すると香ばしい香りが立ってきて、さらにフルーティな個性も引き立ってくる。
(味) ピートが口いっぱいに広がる、さらにジャーキー。酸味も心地よい。
加水するとフルーティさよりも、ピートと酸味の個性が強く出る。
*** グレンマレー 35.24 10y 59.5% ***
(香り) シャープな香り、スパイシー。香りの数は少ない。アルコール感が強い。
(味) ニューポットの香り、非常に若い香りだ。砂糖水の個性。
*** グレンロッシー 46.15 15y 53.6% ***
(香り) トップノートはエレガント。かすかなピートも感じる。フルーティで上品な熟成香をともなう。酸味が心地よく、ミントも香る。加水するとエステル香が強くなり、実に爽やかである。
(味) シャープでピリピリする。ピッチの高いフルーツ。
加水すると、フルーツの数がどんどん増えてくる、ややスパイシー。
*** アベラワー 54.25 15y 61.3% ***
(香り) シェリー樽の個性。まったりとして重い香り。トースティー。
(味) 非常に甘く、香ばしい。フィニッシュは濡れた手ぬぐい。
*** オルトモア 73.29 15y 58.3% ***
(香り) ウッディで深い香り。キャラメル香が広がり、深い熟成香を感じる。
(味) 甘さが強いがシャープでもある、うまみが強い。味わいは香りほど複雑ではない。
*** グレンダラン 84.09 9y 58.7% ***
(香り) フレッシュでフルーティ。爽やかな印象。
(味) 非常にフルーティで色彩感豊か。
*** ダフタウン 91.19 20y 56.5% ***
(香り) まるでニューポット、アルコール焼けした香り。
(味) うまみが強く、甘い味わい。やや若いが香りほど悪くない。
*** リトルミル 97.11 18y 56.0% ***
(香り) 非常にシャープでスパイシー。アルコール感が強い。若草の青い香り。
(味) やはりアルコール感が強い。濡れたダンボールを連想させる。
*** グレンクレイグ 104.9 33y 50.5% ***
(香り) ライトでエレガント。押し出しの強くない熟成感。ウッディではあるが突出しておらず、他の香りとバランスしている。
(味) 甘く、ウッディな味わい。軽くにがみを伴うのは熟成が長いからか。
*** カレドニアン G3.1 29y 60.15% ***
(香り) ミルクキャラメルの香りが立ちこめる、スイートな香りの奥にココナッツの香り。ややフローラルな香りも感じられる。キャラメルの香りが強く、ほかの香りをマスキングしている
(味) やはり甘く、キャラメルは強い。フィニッシュは短い。
加水するとフレッシュ感が強くなるが、苦味も感じられるようになる。





